任意整理とは?
メリット・デメリットや費用を解説
任意整理とは?
任意整理とは、借入先の金融機関と交渉し、借金を無理なく返済できるようにする手続きです。取引開始時にさかのぼり、利息制限法の上限金利に金利を引き下げて再計算することで、借金減額を試みます。減額されない場合もありますが、金利カットは見込めるのが特徴です。
任意整理は、自己破産や個人再生(民事再生)などのデメリットを避けながら、金利の再計算や金利のカットなどにより、そのまま返済を続ける場合よりも返済金額を減額することができる可能性があります。任意整理の和解交渉は、司法書士などが代理人となり行います。任意整理後は、減額された元本のみを分割して返済すればよく、将来の金利や遅延損害金を返済する必要もない場合が多いです。月々の返済額も生活に支障のない範囲に減額することが可能です。
ぜひ一度ご相談ください。
任意整理ができる条件
任意整理とは、債務を返済可能な金額になるよう調整することです。
そのため、まずは一定の返済能力があること、つまり、安定した収入があることが条件になります。
また、収入から最低限必要になる生活費を差し引いた金額を返済に充てていきます。
この、返済に使える金額を可処分所得というのですが、それが十分に確保できないと任意整理はできません。
具体的には、債務の総額の60分の1よりも可処分所得のほうが多ければ、任意整理ができます。
可処分所得が5万円なら、債務の総額がその60倍の300万円未満であれば任意整理が可能となるのです。
しかし、債務者によって条件が厳しくなる会社もあるので、まずは専門家に相談してください。
保証人がついている債務でも、任意整理をすることはできます。
ただし、債務者が任意整理の交渉をした場合、保証人に請求されてしまうので、保証人も一緒に債務整理をする必要が生じてしまいます。
その場合、保証人の信用情報にも債務整理をしたことが記載されてしまうので注意しましょう。
任意整理には、契約時の契約書があることが望ましいのですが、ない場合でも手続きが可能です。
業者は、ごく一部を除いて契約書を保管しており、法律に基づいた開示請求があればその取引記録が残されています。
そのため、契約の時期と契約した業者、債務の金額がおおよそわかっていれば、調査によって不足した情報は埋めることができます。
任意整理の
メリット
・返済条件を見直せる可能性がある
複数の債務がある場合、1件当たりの返済は少額であってもまとめると金額が大きくなり、返済が難しくなる人もいるでしょう。
任意整理をすることで、債権者と交渉して毎月の返済金額を調整することができます。
毎月の返済額を半分にしてもらうなど、無理なく返済できるように減額できるのです。
・債務整理の中では手続きが簡単
債務整理の方法には、任意整理以外に自己破産や個人再生がありますが、2つとも裁判所に申立をして行う手続きであるため、必要な書類も多く、間違いがあるとやり直しになります。
任意整理は、債権者と直接交渉する手続きなので、裁判所を通じて行う必要がなく、必要な書類なども決まっていないため、手続きが簡単というメリットがあります。
・任意整理をする債権者を選べる
複数の債権者がいる場合、自己破産や個人再生であれば全ての債権者に対して平等に債務整理をする必要があります。
他方、任意整理の場合は債権者それぞれと個別に交渉することができ、債務を整理したくない債権者がいる場合には、一部の債権者を除いて手続きをすることが可能です。
・返済条件を見直せる可能性がある
複数の債務がある場合、1件当たりの返済は少額であってもまとめると金額が大きくなり、返済が難しくなる人もいるでしょう。
任意整理をすることで、債権者と交渉して毎月の返済金額を調整することができます。
毎月の返済額を半分にしてもらうなど、無理なく返済できるように減額できるのです。
・債務整理の中では手続きが簡単
債務整理の方法には、任意整理以外に自己破産や個人再生がありますが、2つとも裁判所に申立をして行う手続きであるため、必要な書類も多く、間違いがあるとやり直しになります。
任意整理は、債権者と直接交渉する手続きなので、裁判所を通じて行う必要がなく、必要な書類なども決まっていないため、手続きが簡単というメリットがあります。
・任意整理をする債権者を選べる
複数の債権者がいる場合、自己破産や個人再生であれば全ての債権者に対して平等に債務整理をする必要があります。
他方、任意整理の場合は債権者それぞれと個別に交渉することができ、債務を整理したくない債権者がいる場合には、一部の債権者を除いて手続きをすることが可能です。
任意整理の
デメリット
・個人信用情報機関のブラックリストに登録される
借金やクレジットカードの申し込みなどをすると、個人信用情報機関に登録されます。
消費者金融やクレジットカード会社、銀行などがお金を貸すときは、個人信用情報機関を利用して信用情報を確かめますが、任意整理をした際にブラックリストに登録されてしまい、新規の借り入れやクレジットカードの発行などができなくなってしまいます。
・借金の減額は交渉次第
任意整理の場合、交渉によってどのくらい減額されるのか決まります。
原則利息カットされるかどうか、返済期間をどのくらい延ばせるのかといった条件が、交渉次第で変わります。
従って、交渉の結果は一定ではなく、それぞれ異なる結果となるのです。
・効果があるとは限らない
任意整理の結果は交渉次第ですが、債権者が交渉に応じてくれなかったり、希望が双方で異なり交渉が決裂したりした場合などは、一切の効果も得られない可能性が高くなります。
交渉をして借金を減額したいと考える人もいると思いますが、交渉に応じるかどうかは債権者に権利があるので、必ずしも望んだ結果になるとは限りません。
・個人信用情報機関のブラックリストに登録される
借金やクレジットカードの申し込みなどをすると、個人信用情報機関に登録されます。
消費者金融やクレジットカード会社、銀行などがお金を貸すときは、個人信用情報機関を利用して信用情報を確かめますが、任意整理をした際にブラックリストに登録されてしまい、新規の借り入れやクレジットカードの発行などができなくなってしまいます。
・借金の減額は交渉次第
任意整理の場合、交渉によってどのくらい減額されるのか決まります。
原則利息カットされるかどうか、返済期間をどのくらい延ばせるのかといった条件が、交渉次第で変わります。
従って、交渉の結果は一定ではなく、それぞれ異なる結果となるのです。
・効果があるとは限らない
任意整理の結果は交渉次第ですが、債権者が交渉に応じてくれなかったり、希望が双方で異なり交渉が決裂したりした場合などは、一切の効果も得られない可能性が高くなります。
交渉をして借金を減額したいと考える人もいると思いますが、交渉に応じるかどうかは債権者に権利があるので、必ずしも望んだ結果になるとは限りません。
JICC(株式会社日本信用情報機構) | 完済後から5年間記録される(2019年9月30日以前の契約の場合は登録された日から5年)※ |
---|---|
CIC(株式会社シー・アイ・シー) | 「任意整理」としては記録されない |
KSC(全国銀行個人信用情報センター) |
任意整理の手続きの流れ
現在の状況などを確認したうえで、それを引き受けるかどうか決定するのです。
相手方がその通知を確認するとその時点で督促は止まります。
また、返済もストップしなくてはいけません。
過払い金などがある場合は、まずそれを差し引きます。
そのうえで債務が残っていれば、改めて面談を行い今後の返済プランを決定します。
和解が成立したら、そこから完済まで返済していくこととなります。
任意整理にかかる費用
任意整理にかかる費用は、交渉する債権者1社ごとにかかります。
基本料金は1社あたり 22,000 円ですが、交渉内容によって多少加算されることがあります。
減額に成功した場合は、成果報酬として減額できた額の 11%が減額報酬となります。
具体的な料金は、司法書士法に則り契約時に報酬内訳書を用いて詳しく説明させていただきますので、ご安心ください。
相談料金 | ご相談は全て無料 | |
---|---|---|
全国出張料金 | 無料 | |
過払い | 相談料 | 無料 |
基本報酬 | 無料 | |
過払い報酬 | 取り戻した過払い金額の22% 10万円以下の場合は14%(別途11,000円の計算費用をいただきます) |
|
任意整理 | 相談料 | 無料 |
基本報酬 | 1社22,000円~ | |
減額報酬 | 減額できた債務の金額の11% | |
個人再生(民事再生) | 報酬385,000円~ (再生委員に支払う費用としてプラス220,000円~) |
|
自己破産 | 報酬330,000円~ (※但し少額管財事件はプラス220,000円~) |
※管財人に支払う費用は別途発生します。
※自己破産、個人再生(民事再生)に関しては、書類作成のみとなります。
※その他、印紙、切手、訴訟費用(原則実費のみ)、管理費等が発生します。
※司法書士法に則り、ご契約時には契約書の報酬内訳書にて詳しくご説明申し上げます。
※税込価格となります。
司法書士の代理権の範囲について
任意整理は、弁護士と司法書士が手続きできるのですが、その2者の間には大きな違いが有ります。
それは、代理権の範囲です。
これは、どのくらいの金額まで代理で交渉することが認められているか、ということです。
弁護士の場合、その範囲には特別な制限が決められていません。
しかし、司法書士は法曹資格がないため、その範囲が決められているのです。
司法書士の代理権の範囲は、140万円以内に限定されています。
この金額についても、利益(実際に減額された金額)なのか債権の金額なのか、という点で解釈が分かれていました。
しかし、平成28年の最高裁の判決によって、利益ベースではなく、債権者の主張する金額が140万円を超える場合は、司法書士の代理権の範囲を逸脱するとされたのです。
そのため、債権額が140万円を超える案件の任意整理は、司法書士が代理できません。
ただし、これはあくまで1件あたりの金額で総額では有りません。
例えば、80万円・100万円・150万円という、総額が330万円で計3社の債権を任意整理したいケースでは、80万円と100万円の案件であれば1件あたりの債権額は140万円以内です。
この場合は、両方とも司法書士が担当することはできます。
総額だけを見て、この点を誤解されている方が多いので、司法書士の代理権の及ぶ範囲は、総額ではなく個々の案件で140万円以内であれば可能、と覚えて下さい。
任意整理に関するよくある質問
任意整理に関しては、様々な疑問を持つ方がいらっしゃいます。よくある質問と、その回答をいくつか紹介します。
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任意整理をした後に、臨時収入があれば繰り上げ返済は可能でしょうか?
任意整理をした後、臨時収入があって余裕ができることもあります。ボーナスや退職金などが主ですが、その場合は毎月の返済をしたうえで繰り上げ返済をしたり、一括返済をしたりすることも可能です。
ただし、任意整理をした後は原則利息がカットされるため、繰り上げ返済をしたからといって返済総額が少なくなることはありません。予定より早く、借金から解放されるという点がメリットとなります。 -
任意整理は学生、もしくはアルバイトでも手続きは可能ですか?
任意整理の場合、条件として安定した継続的な収入が必要です。その収入に返済をする余裕があれば、手続きができます。借金は元の額より減額されますが、滞納することなく返済を続ける必要があるため、返済の余裕があれば学生やアルバイトでも問題ないのですが、返済できる余裕がなければたとえ正社員でも手続きはできません。返済を確実にできる原資を確保できているかどうか、という点が重要です。
-
任意整理では、どのくらい借金が減額されるのでしょうか?
任意整理では、原則利息をカットする交渉を行います。原則利息は利息制限法で上限が定められていて、元本額に応じて15%から20%ほどとなっています。その分がカットされるのですが、それに加えて交渉の時点で返済が滞っていて遅延損害金が発生している場合は、遅延損害金もカットしてもらえるよう交渉するのが一般的です。交渉に応じてもらえるかどうかが重要ですが、大手の貸金業者であればおおよそこの条件で同意してもらえるでしょう。
-
任意整理の交渉には、応じてもらえるものなのでしょうか?
多くの貸金業者は、任意整理の交渉に応じてくれます。なぜなら、それを断ってしまうと自己破産されてしまう可能性が高くなるからです。任意整理の場合は原則利息カットとなりますが、自己破産になるとその債務者の財産のうち一部分しか返済してもらえなくなり、基本的にマイナスとなってしまうのです。そもそも財産を持っていないことも多いため、減額してでも返済してくれる任意整理には問題なく応じてもらうことができるのです。
-
任意整理をした場合、整理対象に含まれないクレジットカードは使用できるのでしょうか?
任意整理をすると、基本的にすべてのクレジットカードは使用できなくなります。ただし、整理対象に含まれないクレジットカードで滞納することなく支払っている場合、いちいち信用情報を見ることは少ないため、信用情報を確認されるまでの間はカードを使用できることもあります。カードの更新をする際は必ず信用情報を確認されるため、その時には使用できなくなるでしょう。
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