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個人再生(民事再生)
2021.01.19

個人再生(民事再生)が可能な条件とは?メリット・デメリットを解説

債務整理の手続きのひとつに、個人再生というものがあります。
これは、主に法人が行う民事再生手続きの対象を個人にしたものです。
今ある借金を減額してもらうことで、どのように返済できるようになるのかという計画を立てて、了承を得ることで借金を原則5分の1まで減額できます。

自己破産とは違って、減額されたとはいえ借金の返済を続けなくてはいけないのですが、自宅を残すことができるなどのメリットがあります。
現在住宅ローンを支払っている途中で、今後も自宅を残しておきたいという人にはおすすめです。
車も、ローンの支払いが終わっていれば残すことができます。
他の財産も、必ず処分しなくてはいけない、ということはありません。
財産の中、残しておきたいものがある人は、自己破産ではなく、こちらを選ぶことが多いでしょう。
また、自己破産では制限を受けるような仕事をしている人の多くも、こちらの手続きをしています。
継続した収入があり、債権額が5,000万円以下の人であれば、個人再生手続きは可能です。ただし、債権者から異議が出された場合は、手続きができないこともあります。
ここでは、個人再生について詳しく解説していきます。

個人再生と民事再生の違い

個人再生と民事再生は、どちらも民事再生法に基づいた手続きです。
この2つの違いは、主に対象が個人か、法人かということだけです。
ただし、その違いによっていくつかの差異は生じます。
その違いについて、解説します。

個人再生

個人再生は、個人で行う民事再生のことです。
ただし、法人の民事再生と違う点としては、特則が定められているという点と、その手続きが小規模個人再生と給与所得者等再生の2つに分けられることです。

特則は、正式には「小規模個人再生および給与所得者等再生に関する特則」と言います。
法人を想定して定められている民事再生を個人でも利用できるようにするために、いくつかの追加項目を設定したものです。
例えば、借金の総額が5,000万円以下でなければならない、というのもこれで定められた規則です。

小規模個人再生は、通常の民事再生です。
しかし、個人再生の場合はそれ以外にも、給与所得者等再生という手続きがあります。
弁済額が高くなるなどの条件はありますが、債権者から同意の採決をしなくても利用できるのが特徴です。

民事再生

本来の、法人を対象とした再生手続きは、民事再生です。
会社が倒産する際の手続きのひとつで、破産ではなく再建するために行われます。
財産を残して、事業も継続することができます。
経営陣も交代する必要がないのですが、必ず債権者の過半数の同意を得なければいけません。
また、個人再生とは違って債権額の条件もありません。

個人再生に向いている人

個人再生に向いているのは、以下のような条件に当てはまる人です。

・住宅ローンを支払っていて、手放したくない
個人再生には住宅ローン特約があるので、一定の要件を満たしてれば住宅ローンは対象外として、これまで通り支払いを続けることができます。
そのため、必ずしも自宅を手放す必要はありません。

・借金の合計金額が100万円を大きく超えていて、5,000万円未満
借金の合計金額が100万円以下なら、個人再生をする意味はほとんどありません。
負債総額が500万円までなら、最低弁済額として定められているのが100万円なのです。500万円を超えると、負債総額の5分の1になります。
3,000万円を超えると、最低弁済額は10分の1です。
そのため、金額が大きければ大きいほど、利点も大きくなります。
ただし、5,000万円以上になると、個人再生はできません。

・自己破産だと仕事に支障が出る
自己破産をすると、職業に制限がかけられるというのは広く知られています。
特に、士業と言われる弁護士や司法書士などは、一時的に資格が制限されます。
所得を目指している人も、取得そのものに制限がかけられるので、資格試験の受験を控えている場合などは気を付けましょう。
個人再生ならそのような制限はないので、該当する仕事に就いている人や目指している人は、こちらを選んだ方がいいでしょう。

この他にも、自己破産では免責不許可事由に該当するという人は個人再生の方が向いているでしょう。
特に、ギャンブルなどを原因とした借金で以前に何回か自己破産をしているという人なら、自己破産ができない可能性が高いので個人再生を検討した方が良いでしょう。

個人再生と自己破産の違い

個人再生と自己破産の違いとして、借金の返済義務や保有している財産の扱い、資格制限の有無、期間などがあります。

自己破産の場合、借金は全額免除されます。
それに対して、個人再生の場合は5分の1程度まで圧縮はされるのですが、その分は返済しなくてはいけません。
また、保有している財産の扱いは、自己破産であれば住宅は処分しなくてはならず、車もローンが残っていれば手放すこととなり、ローンがなくても20万円以上の価値があれば処分対象となります。

個人再生の場合は、住宅ローン特例を利用できれば住宅を手放さないこともできますが、車はローンが残っている場合のみ、手放すことになるでしょう。
個人再生なら、資格や仕事の制限は特にないのですが、自己破産の場合は手続き中に限り、一部の資格や仕事に関して制限を受けることになります。

手続きにかかる期間は、自己破産の場合は3か月から6か月と幅があるのですが、個人再生の場合はおおよそ6か月とそれほど大きな幅がないという点にも違いがあります。

個人再生と任意整理の違い

個人再生と任意整理の違いは、借金の減額具合と対象業者の2点です。その2点について、比較してみましょう。

借金の減額割合を比較すると、個人再生の場合は金額によって異なります。
原則としては5分の1まで圧縮されるのですが、負債総額が少なければそれより減額される割合は小さくなり、総額が多ければ減額割合は最大で10分の1になります。
それに対して、任意整理の場合は引き直し計算を行い、それに基づいて減額されます。
それぞれの利用状況によって異なるため、割合は一定とはなりません。

個人再生は、住宅ローンのような例外を除いて、債権者となっているすべての業者を対象にしなければいけません。
それに対して、任意整理の場合は複数の債権者がいる中でも、一部の業者だけを対象にすることができます。

個人再生が申請できる条件

個人再生には、再生手続開始要件という手続きを申請するための要件が決められています。個人再生が申請できるのは、この条件を満たしている人だけです。
その条件について、解説します。

将来的に継続又は反復した収入があり、再生計画に則った弁済が出来ること

個人再生は、再生計画に基づいて残された債権を弁済できる見込みがなければ、認可されません。
そのためには、将来にわたって安定した収入を得られる見込みが必要となるのです。
サラリーマンのように給料をもらって働いている場合は、会社が倒産しない限り収入はあるので、認められる可能性は高いでしょう。
それ以外の人は、いくつか認可されるための条件があります。

自営業であれば、月によって収入のばらつきがあることは珍しくありません。
その場合、毎月ではなく3カ月程度を目安に、必要な弁済ができる程度の収入があると認められれば、要件を満たしているとみなされます。

アルバイトの収入しかない場合、ある程度の期間継続して働いているという実績があれば、安定した収入として認められます。
しかし、短期間のアルバイトを繰り返している場合や、期間限定のアルバイトをしている場合などは、安定しているとは言い難いので不認可となる可能性もあります。

年金受給者の場合は、安定した収入があるといえます。
ただし、障害年金については障害がなくなった時点で受給できなくなる可能性があるので、安定した収入とは一概に言えません。
その場合は、障害の内容やその程度に関して、個別のケースでの判断が必要とされるでしょう。

債務(借金)総額が5000万円以下(利息制限法の引き直し計算後)であること

個人再生は、負債が総額で5000万円以下でなければ、手続きができません。
それを超えている場合、法人であれば民事再生手続をする必要があります。
ちなみに、この負債総額は利息制限法の引き直し計算、つまり過払い金の計算をしてその分を除いた金額です。

また、住宅ローン特例の手続きをする場合は、その住宅ローンの残債は負債総額に含めません。
抵当権が付いている債権がある場合も、担保権を行使した場合に回収できる金額は差し引かれます。
ただし、担保権を行使した時に不足する金額は請求されるので、その分は含まれます。
住宅ローン特例を利用しない場合は、その残債も含めて計算することになります。

債権者から1/2以上の不同意(反対)がないこと(小規模個人再生手続のみ)

小規模個人再生の手続きであれば、債権者から過半数の消極的同意を得る必要があります。これは、異議を出さなければ同意したとみなされるのですが、頭数か債権額のいずれかが過半数となる債権者が反対した場合、手続きは即時廃止されてしまうのです。
例えば、債権者が7件だった場合、そのうち4件が異議を出してしまうと手続きができません。
異議を出しているのが2件だとしても、その2件で全体の債権額の半分以上を持っている場合は、やはり手続きができないのです。

過去7年以内に、個人再生手続のハードシップ免責許可決定、給与所得者再生の再生計画認可決定、破産手続免責決定を受けていないこと(給与所得者再生手続のみ)

給与所得者再生の手続きに限り、過去7年以内に債務整理をしていた場合、以下のような内容の許可決定を得ていれば個人再生手続きができません。
・給与所得者再生の再生計画認可決定
・個人再生手続きのハードシップ免責許可決定
・自己破産の破産手続免責決定

このうち、ハードシップ免責というのは、個人再生の再生計画に基づいて返済をしている途中で、会社の倒産や病気などのやむを得ないと認められた事情を原因として返済ができなくなり、一定の条件を満たした上で残りの弁済を免除してもらえる、というものです。
過去7年以内に小規模個人再生をしていても、全額返済が完了していれば問題ありません。

個人再生のメリットとデメリット

個人再生を申し立てる前に、そのメリットやデメリットは把握しておいた方がいいでしょう。
それぞれ、解説していきます。

個人再生のメリット

個人再生における最大のメリットは、返済する額を大幅に減らせるということです。
小規模個人再生であれば、保有している財産の価値の総額か、あるいは負債額のうち一定の割合のどちらかのうち、高い方まで返済額を減額できます。
負債額が100万円未満なら全額返済する必要があるのですが、それ以上なら500万円未満までは100万円、1,500万円未満までは負債額の5分の1、3,000万円未満までは300万円、それ以上は10分の1として計算します。
安定した給与がある場合は給与所得者再生となり、上記に加えて収入から必要な生活費等を差し引いた金額の2年分の金額とも比較して、最も高いものとなります。
この場合、原則として小規模個人再生よりも最低弁済額は高くなります。

また、住宅ローンを支払っている途中でも、住宅ローン特例によって自宅を残すことができるのもメリットです。
住宅ローンはそのまま支払いを続けることになりますが、自宅を手放したくないという希望を叶えることができるのです。
自動車も、ローンの支払いが終わっていれば処分しないで残すことができます。

自己破産とは違って、資格や職種によって制限を受けるということもないので、どのような仕事をしている人でも、安心して手続きができます。

個人再生のデメリット

まず、個人再生は安定した収入がないと、利用できません。
どうやって残りを返済していくのか、その根拠を示す必要があります。
それを明確にしたものが再生計画案ですが、内容に無理がある場合は不認可となることもあります。

また、個人再生を利用すると信用情報にそのことが記載されるので、ブラックリストに入ってしまいます。
そのため、5年から10年の間は、新たに借り入れたりクレジットカードを作成したりすることはできなくなります。

さらに、現在保有しているクレジットカードも、利用できなくなります。
ただし、これは任意整理や自己破産の場合でも同様です。
とはいえ、信用情報は永久に残るのではなく、いずれ回復するのでそれほど気にすることもないでしょう。

個人再生を利用したことは、官報にも記載されます。
官報を見ている人はあまりいませんが、もしかしたら第三者に知られてしまう可能性があるので、注意しましょう。
特に、勤務先が官報をチェックしているような業務の場合は、知られることを覚悟しておいた方がいいでしょう。
それ以外なら、知られる可能性はかなり低いといえます。

個人再生の種類は2つ

個人再生には、2つの手続きの種類があります。
それは、小規模個人再生と、給与所得者等再生です。
それぞれの特徴について、解説します。

小規模個人再生

個人再生の基本的な手続きは、小規模個人再生です。
給与所得者等再生があるので、給与所得者はそちらの手続きをしなくてはいけないのか、と思う人もいるでしょう。
しかし、実際には小規模個人再生は誰でも選択できる方法で、給与所得者等再生は給与所得者のように安定した収入がなければ選択できない、というだけです。
そのため、まずはこちらを選んで、それができなかった人の中から一部だけが給与所得者等再生に切り替えることになります。

大きな違いとしては、債権者の人数と債権額それぞれの、過半数の同意が必要という点です。債権者から異議が出された場合は、手続きができなくなる可能性があるので、その点に注意しましょう。

弁済金額は、負債総額から定められている最低弁済額か、保有している財産等の価値のいずれか高い方です。
また、今後の弁済のための収入状況に関しても、給与所得者等再生よりは基準が緩いというのも特徴です。

給与所得者再生

個人再生を希望する人のうち、給与所得者のように収入がかなり安定している人しか選択できない手続きです。
収入が安定しているかどうかは、厳しくチェックされます。
債権者の消極的同意を確認せずに手続きできるので、こちらの方がいいように感じるかもしれません。
しかし、その分小規模個人再生と比較して、条件は厳しくなるのです。
特に、弁済が必要な金額に違いがあります。
小規模個人再生の基準に加えて、収入のうち可処分所得に当たる金額の2年分というのも基準に加わります。
これは、簡単に言うと2年間で支払うことのできる限度の金額ということです。
原則として、小規模個人再生よりも弁済額が高額になってしまうため、なるべくなら小規模個人再生を選んだ方がいいのです。

個人再生における最低返済額

個人再生における最低弁済額は、どのくらいになるのでしょうか?
まずは、2つの手続きに共通している最低弁済額について解説します。
最低弁済額は、負債総額によって異なります。
詳しくは、以下の表の通りです。

負債総額最低弁済基準
100万円未満減額されない
100万円~500万円未満100万円
500万円~1,500万円未満負債額の5分の1
1,500万円~3,000万円未満300万円
3,000万円~5,000万円未満負債額の10分の1

金額によって、割合として減額される場合と、固定の金額になる場合があります。
原則としては5分の1程度となるのですが、負債総額が大きくなれば最大で10分の1まで減額されます。

小規模個人再生

小規模個人再生の場合、上記に加えて保有している財産の価値という基準も加わります。
これを、清算価値と言います。
例えば、負債総額が2,500万円なら最低弁済額は300万円ですが、保有している財産の清算価値が600万円なら、最低返済額は600万円になるのです。
もし、清算価値が300万円以下なら、最低弁済額のほうが高くなるので返済額は300万円になります。

清算価値は、自己破産をした場合に債権者へと返済される金額なので、それよりも損をしないように定められているのです。

給与所得者等再生

給与所得者等再生の場合は、小規模個人再生の基準に加えて可処分所得も基準として加えられます。
可処分所得というのは、1年間の収入を合計した金額から、所得税をはじめとした各種税金、社会保険料、および本人とその家族が生活するために必要な最低限の生活費を除いた金額です。
この2年分を基準として、最も高い金額が最低返済額になるのです。

原則として、小規模個人再生よりも最低返済額は高くなるので、注意しましょう。

個人再生手続きの費用と流れ

個人再生手続きをする際は、どのような費用がかかるのでしょうか?
また、必要な書類や、手続きの流れに関しても解説します。

H3 個人再生手続きの費用
個人再生手続きは、司法書士に依頼した場合と弁護士に依頼した場合では、費用が大幅に異なります。
費用の相場は、以下の表のようになっています。

 司法書士弁護士
住宅ローンあり300,000円~500,000円400,000円~600,000円
住宅ローンなし200,000円~400,000円300,000円~500,000円

両者を比較すると、弁護士の方が代理としてできる範囲が広く業務が多い分、料金も高くなってしまうのです。
なるべく多くのことを任せてしまいたいなら弁護士に、サポート・アドバイスを受けながら、できるだけ自分で手続きすることで依頼料を安く済ませたいなら司法書士に依頼しましょう。

このほかに、裁判所へと納める費用があります。
裁判所に納めることになる費用は、以下の通りです。

申立手数料10,000円
官報公告費用12,000円
連絡用の切手代4,000円~8,000円
個人再生委員への報酬150,000円~250,000円

もし、専門家に依頼せずに自分だけで手続きをしようと思っても、この裁判所に納める費用だけはかかります。
ただし、手続は非常に複雑で、用意する資料もそろえるのが大変でしょう。
料金はかかりますが、専門家に依頼したほうがスムーズに手続きできます。
もし、少しでもその料金を節約したいのであれば、司法書士に依頼したほうがいいでしょう。
個人再生委員は選任されないこともあるので、その場合は報酬も必要ありません。

個人再生手続きの必要書類

個人再生手続きを申請する際は、裁判所に申立書を提出します。
その際は、以下の書類を添付する必要があります。

・給与明細や課税証明書、源泉徴収票など収入額がわかるもの
・住民票の写し
・債権者一覧表
・保有する財産の目録

個人事業者や自営業者の場合は、常勤加えて貸借対照表や損益計算書、過去1年間と今後半年間の資金繰りの様子がわかる書類などが必要となります。

個人再生手続きの流れ

個人再生手続きは、以下のような流れで進められます。

(1)専門家に相談して、相談事務員がヒアリングする
(2)その内容を基にして司法書士等の専門家と面談し、契約するかどうかを決定
(3)委任契約を締結して、着手金を支払う
(4)司法書士等の専門家から、債権者に受任通知を送付(取立、督促が止まる)
(5)必要な書類を案内される
(6)債権の確認と取引履歴の開示請求をして、過払い金がないか引き直し計算をする
(7)収入や財産、家計の調査として、必要な書類を提出する
(8)個人再生の種類を決定し、申立書を作成して必要な書類とともに裁判所に提出する。その際は、官報公告費をあらかじめ納めることになる
(9)選任された個人再生委員と1週間以内に面接をして、申立書の内容について不備がないか確認する。
(10)再生委員の意見を聞き、裁判所が手続き開始について決定する。正式な裁判手続きは、 ここから開始される。それと共に、積立トレーニングも始めることになる。東京裁判所では、6か月間トレーニングを行う
(11)債権額を調査して、その金額で間違いがないか確定する。届け出によって変更があった場合、それを認めるかどうかを話し合い、認められた場合は再度確認を行う
(12)申立から約10週間で、債権の届け出の提出期限となる
(13)確定した債権をもとに、再生計画案を作成する
(14)再生計画案をまとめて裁判所に提出する。それと並行して、財産状況や積立トレーニングの現在の状況についても報告を行う
(15)提出された再生計画案を基に、債権者に書面決議、あるいは意見聴取をして、それを認めるかを確認する。小規模個人再生手続なら書面決議、給与所得者等再生手続なら意見聴取となる
(16)再生計画案が実現可能かどうかや、債権者からの意見などから、その認可・不認可の決定を裁判所が出す。認可された場合、1ヵ月後に正式な認可決定が確定する。この時点で、専門家との契約は完了する
(17) 認可決定の翌月から、弁済を開始する。その後は、専門家も個人再生委員も何かをすることがないので、自分で弁済を行っていくこととなる

(15)に関しては、小規模個人再生と給与所得者等再生では若干手続きが異なるので、注意してください。

個人再生手続きの立件数推移

個人再生手続きの立件数は、自己破産と比較するとかなり少なく、大体10分の1前後の件数になっています。
2007年頃が最も多く、年間の立件数が25,000件以上となっていました。
それ以降は徐々に減少していて、2012年以降は年間1万件を切るようになっています。
しかし、2016年からは再び立件数が増える傾向になり、2018年には年間で1万件を超えています。
これは、過払い金請求のCMなどが増えたことで、債務整理を真剣に考える人も増えたため、その中で自己再生を選択するようになったのではないか、と思われます。

個人再生手続きの成功率

個人再生手続きの成功率は、88%を超えています。
これは、小規模個人再生と給与所得者等再生では若干の違いがあり、全体の8割近くが選択している小規模個人再生の場合は、89%以上が成功しています。

それに対して、給与所得者等再生の手続きでは若干成功率が下がりますが、それでも83%以上が成功しているのです。

給与所得者等再生の条件が厳しく、小規模個人再生ができなかった人も含まれていると考えると、83%というのもかなり高い成功率といえるでしょう。

また、認可されなかった原因として、記入漏れが原因となった人も少なくありません。
その点に気を付ければ、さらに成功率は高くなるでしょう。

個人再生の申請は専門家に依頼すべき理由

個人再生手続きは、司法書士等の専門家に依頼するのが一般的です。
しかし、そのための料金が高いと感じる人も少なくありません。
その中には、自分で手続きをしたいという人もいるでしょう。
しかし、個人再生の手続は専門家に依頼したほうがいいのです。
それは、様々な点でメリットがあるからです。

例えば、専門家に依頼すると受任通知が債権者に送付されて、取り立ては止まります。
また、書類作成を代行してもらって確実に作成できるため、何度もやり直すストレスがありません。
何より、手続きを確実に指定された期間内に終わらせることができるので、期限切れで不認可になる心配もないのです。

料金以外のところも考慮したうえで、依頼するかどうかを判断しましょう。

個人再生の相談実績

では、実際に個人再生手続をした人の相談実績について、いくつか紹介します。
どのくらい借金を減らすことができたのか、確認してみましょう。

ケース① 50代男性
・職業 会社員
・借金総額 750万円(住宅ローンを除く)

会社員として働いていて、接待費や交際費のために借金をしていました。
接待費は会社から出されていたものの、それを超えるだけの接待をしなければ取引先との友好な関係を保てなかったため、長年かなりの割合を自腹で支払っていたのです。

また、年齢を重ねて部下ができると、その交際費も必要になりました。
生来が見栄っ張りなところもあり、たびたびおごっていたために交際費もかなりの額がかかっていました。
その分を一時キャッシングで埋めて、返済を続けていたのですが、同居していた父が入院したことで治療費も必要になり、借入額は750万円まで増えてしまいました。

また、父とは共同で住宅ローンを組んでいたのですが、その返済も自分一人で払うことになってしまいました。

その結果、返済ができない状況となり、このままでは家を手放さなければならないと思い、個人再生手続きに踏み切ったのです。

債権者数は全部で12件あったのですが、本人がしっかりと把握していないという状態だったので信用情報機関に確認して、確実にすべての債権者を一覧表に記載しました。借金は65分の1に減額できたので、総額150万円を返済するだけでよくなり、住宅も手放さないで手続きができました。

ケース② 30代男性
・職業 会社員
・借金総額 3,800万円

結婚を機に、住宅ローンを組んで新築の住宅を購入しました。
しかし、3年ほどして会社の経営状況が悪化したため退職することになり、次の仕事を見つけたのですが、給与は今までより2割近く少なくなってしまいました。

住宅ローンの返済も難しくなったので、その分を消費者金融から借りて支払うようになりました。
その頃から、夫婦仲も険悪になり、転職から2年ほどで離婚したのです。
そうなると、一人で一戸建てに住んでいる意味はありません。

また、消費者金融への返済も滞りがちになったため、家を手放して債務整理することになりました。
ただし、仕事の関係上自己破産はできないので、個人再生手続きを選びました。
手続きをするうえで、住宅は残さなくてもいいため、まずは住宅ローンの手続きからスタートしました。

その結果、住宅を手放しても約500万円のローンが残ることになり、消費者金融からの借り入れがおよそ300万円あったので、負債総額は800万円となりました。
めぼしい財産もないので、返済額は5分の1の160万円と決まりました。
3年間での返済計画となり、無理なく返済できると思われます。

まとめ

・個人再生は、民事再生を個人でも利用しやすいようにしたもの
・個人再生には特則があり、そちらが優先される
・住宅ローンを支払っている家を残したい場合は、個人再生が向いている
・自己破産だと仕事に支障がある人も、個人再生を選んだほうがいい
・個人再生には、免責不許可事由がないが、それとは別の不許可事由はある
・個人再生の申請には、開始要件を満たしている必要がある
・個人再生には、小規模個人再生と給与所得者等再生がある
・小規模個人再生の場合は、債権者の過半数の消極的同意を得なければならない
・給与所得者等再生には同意が必要ないものの、最低返済額が高くなる
・個人再生手続きには、裁判所に納める費用と専門家に依頼する費用がかかる
・専門家に依頼せず自分で手続きすることも可能だが、かなりの手間や時間がかかる
・9割近くの人は、個人再生に成功している




監修者情報
代表 認定司法書士 幡野 博文
代表 認定司法書士 幡野 博文
認定番号 第401159号 / 東京司法書士会所属 / 登録番号 東京 第1545号
40年の実績と信頼。北海道江別市出身。
昭和56年に司法書士資格を取得し、司法書士事務所を開設。以後、登記業務を主として各方面で活躍し、その傍ら身近な法律家として庶民の相談者として、様々な問題を解決。平成15年の簡裁訴訟代理関係業務の認定制度の発足に伴い、認定司法書士の資格を取得。親切・丁寧をモットーに依頼者と共に問題を解決すべく司法書士活動を展開中。
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