エポスカードの滞納リスクは?放置は危険?適切な対処法を解説!
丸井グループでは、エポスカードというクレジットカードを発行しています。このカードはショッピングでの利用以外に、キャッシング枠を設定することもできます。そのため、現金を借り入れることも可能なのですが、借りた場合は当然返済しなくてはいけません。
そんなエポスカードの支払いを滞納してしまうと、どのようなリスクがあるのでしょうか?エポスカードの滞納リスクや、その適切な対処法について解説します。
エポスカードを滞納した場合どうなる?
そもそも、エポスカードを利用してその支払いを滞納した場合はどうなるのでしょうか?その際に起こりうることを、把握しておきましょう。
カードが停止され利用できなくなる
エポスカードの場合、引き落とし日は毎月27日か4日と決まっているのですが、その日に引き落としができなければ、その翌日からエポスカードは利用停止になり、利用できなくなってしまいます。その後、支払いをすればカードは再び利用できるようになるのですが、支払いをせずに滞納している状態が3ヶ月以上続いた場合は強制解約となってしまうリスクが高くなります。
遅延損害金が発生する
借金を滞納している間は、通常の利息の代わりに遅延損害金が発生します。遅延損害金は通常の利息の1.46倍を上限としていて、最大で20%です。それほど大きな金額には思えないかもしれませんが、滞納している日数が大きくなると無視できないほどの差額になってしまいます。その分、完済までにかかる期間も長くなってしまうのです。
エポスカードの場合は、キャッシング枠であれば通常の実質年率は最大18%、遅延損害金は20%となっています。
50万円を借り入れている場合、通常の利息であれば30日間で7,397円です。しかし、30日間延滞した場合の遅延損害金は、8,219円となり、通常の利息より822円高くなってしまうのです。
カード会社から督促を受ける
滞納をしていると、数日後にはカード会社から返済を求めるよう督促されます。電話やはがきで自宅宛に届くのですが、無視していると職場にも連絡が来て督促されるようになるケースもあります。
信用情報のブラックリストに登録される
借金を返すことができなかった場合、そのことが信用情報機関に登録されてしまいます。延滞などの記録があると、いわゆるブラックリストに入ってしまい、信用情報機関に加盟しているクレジットカード会社や貸金業者、銀行などで情報を共有されてしまいます。そうなると、例えばクレジットカードを新規で発行しようとしても、審査で断られてしまいます。
訴訟や差押え
滞納を続けると、訴訟を起こされるリスクもあります。裁判所から支払い命令が出され、自宅に訴状や裁判の呼び出し状や支払い命令などが郵送されてしまいます。裁判の結果、差し押さえを受けてしまうと、給料の一部が差し押さえられてしまいます。その際は、勤務先に差し押さえることが通知されるので、会社には確実に知られてしまいます。
エポスカードの支払を滞納してしまったときの対処法
支払いを滞納してしまうようなことがあれば、エポスカードの場合はどのように対処するべきでしょうか?主な対処方法について、解説します。
ATMから返済する
クレジットカードの中には、引落日に残高が不足していた場合のために再引落日を設定しているところもあります。しかし、エポスカードは再引落日がないため、引落日を過ぎてから慌てて入金しても意味がありません。返済できる場合は、エポスATMなどから返済する必要があります。エポスカードは、インターネット入金のペイジー、バーコード返済のペイスルにも対応しているので、これらのサービスを利用した返済もできます。
コールセンターに連絡して交渉する
すぐに返済するのは難しいものの、返済できるだけのお金を用意できる予定があるという場合は、まずコールセンターに連絡してください。そして、何故返済が遅れるのか、いつなら返済できるのかを伝えて、それを認めてもらえるように交渉しましょう。もし、返済が遅れる予定が数日だけであれば、利用停止になることは避けられる可能性が高くなるのです。
支払方法の変更を申し込む
エポスカードでは、「エポスNet」というカード利用者専用のインターネットサービスのサイトがあります。そのサイトのマイページから、支払い方法の変更を申し込むことが可能です。支払い時に1回払いとしていたものを分割払いやリボ払いに変更して、返済できる額まで減額すれば滞納状態を解消できるでしょう。
分割払いの場合は、3回から36回まで希望する回数で分割して支払うことができます。リボ払いの場合は、毎月同じ額を支払っていくことになります。リボ払いの支払い金額は、一定の範囲内で設定できます。返済回数は決まっていません。完済するまでにかかる期間が長引いてしまうことがあるので、利用には注意しましょう。完済までの期間が長くなると、それだけ利息も増えてしまいます。そうなると、最終的なトータル返済額も大幅に増えてしまうことになるのです。ちなみに、キャッシングの場合は分割払いがなく、一括返済かリボ返済のどちらかです。金利は、キャッシングのリボ払いは年率18%、ショッピングの場合はリボ払いと分割払いのどちらも年率15%となっています。
大きな買い物をして、それを完済する前に再び大きな買い物をしていると、長い間完済できなくなることもあり得ます。このような事態を避けるためには、ボーナスや臨時収入など金銭的な余裕があるタイミングで、毎月の返済額を増やすか、あるいは全額返済してしまうことを検討してみるべきでしょう。
債務整理を検討する
滞納している状態でどうあっても返済ができないと判断した場合は、債務整理も検討してみましょう。債務整理は、法律で認められている借金の減額や返済の免除が可能な手続きです。大きく分けて、任意整理、自己破産、個人再生の3つの方法があります。自力では、どうあっても返済できないという状態になっているのであれば、早めに検討することをおすすめします。
エポスカードを債務整理するメリット
エポスカードを債務整理すると、どのようなメリットがあるでしょうか?債務整理のメリットは手続き毎に異なるので、それぞれの手続機のメリットについて解説します。また、デメリットとその対処法についても、解説していきます
任意整理
任意整理は、債権者と直接交渉して36回から60回の長期での分割返済と将来利息、および遅延損害金の原則カットを認めてもらうための手続です。元本は減りませんが、借金はこれ以上増えることがなくなり、1回当たりの返済額も少なくなるので返済の負担はかなり軽くなるでしょう。
その交渉に関する対応はクレジットカード会社によって異なるのですが、エポスカードはその中でも比較的交渉をスムーズに進めることができ、支払いを滞納している状態でも交渉には柔軟に対応してもらうことができる、といわれています。
個人再生
個人再生は、裁判所に申立をして認可を受け、借金の元本を原則として5分の1、最大で10分の1まで減額してもらう手続きです。借金が総額で100万円以上ある場合は、大幅に減額できる可能性も高いでしょう。ただし、最小金額が100万円なので、借金総額がそれ以下であれば意味がありません。
エポスカードだけで、100万円を超えていることはあまりないでしょう。それ以外にも、複数社から多額の借金があって、任意整理で減額される分だけでは返済のめどが立たない、という人にはおすすめの方法です。
自己破産
自己破産は、裁判所に申立をして借金の返済が不可能であることを認めてもらい、すべての借金の返済の返済義務から免れる手続きです。この場合、一定以上の価値がある財産を保有している場合は原則的にすべて換価し借金の返済に充てられてしまうため、持ち家がある場合などは注意しましょう。
現状ではまず完済できる可能性がなく、すでに財産を処分しても返済ができないという人であれば、この手続きが向いているでしょう。
債務整理のデメリットとその対処法
債務整理には、いくつかのデメリットがあります。信用情報機関に登録されてしまうというのが、その代表的なものです。信用情報というのは、クレジットやローンの契約、申込、利用状況、返済状況などを記録したものです。エポスカードを申し込んだ時から記録され、契約ができたかどうか、利用状況はどうなっているかなどがすべて記録されているのですが、債務整理を行った場合も信用情報に登録されます。その際は、いわゆるブラックリストに登録された状態となってしまい、新規のクレジットカード作成やローンを組むなどができなくなってしまいます。
信用情報は、クレジットカード会社や金融機関が個々に管理するのではなく、信用情報機関に登録されます。信用情報機関は3つあり、金融機関などがそのうちのどれか、あるいは複数に加盟していて、情報を共有しています。そのため、エポスカードだけ債務整理を行ったとしても、それ以外のクレジットカード会社、金融機関などにそのことが知られてしまい、クレジットカードはすべて利用停止となり新規の借入もできなくなります。
ただし、信用情報はいつまでも残っているわけではありません。任意整理の場合は約5年、個人再生や自己破産であれば最長で10年が経過すると、信用情報はリセットされて再びクレジットカードの作成や消費者金融からの借り入れなどができるようになります。
また、債務整理をしなくても返済を滞納した時点で、信用情報機関には記録されてブラックリストに入ってしまいます。その場合は、何も対処しないままだと差押えや残債の一括請求などをされる可能性もあり、債務整理をするよりもリスクが高くなってしまうのです。滞納している間は遅延損害金も発生しますが、債務整理をすると遅延損害金はそれ以降発生しなくなります。ただ何もせずに滞納を続けているよりは、債務整理をしたほうがリスクも少なくなるのです。滞納に伴うリスクの対処法として、債務整理をしてしまいましょう。
エポスカードの支払を債務整理で軽減できた体験談
実際に、エポスカードの支払いができずに債務整理を行った人が、どのようになったのかを紹介します。
①任意整理
エポスカードは、丸井で買い物をした際に勧められて作成しました。作成した後、買い物にはあまり使っていなかったのですが、丸井で自動車学校への申し込みを取り次いでいたので、その費用の決済に使用しました。30万円余りを分割にしたのですが、分割手数料もかかるので、毎月2万円ずつの支払いとなってしまい、生活するうえで大きな負担となりました。気づけばエポスカードから30万円、その他から20万円ほど借りていて、返済も滞納しがちで督促を受けるようになってしまい、最終手段として債務整理の手続きをすることにしました。任意整理によって、毎月無理のない金額で返済できるようになり、どうにか完済の目処も立てることができたのです。
②自己破産
丸井で買い物をよくしていたので、ポイントを貯めるためにエポスカードを作成しました。最初は現金での買い物と同程度の使い方で問題はなかったのですが、ある時、ブランドの限定品がどうしても欲しくなってしまいました。そして、普段の3倍以上となる15万円の買い物をしてしまったのです。それ以降は金遣いが荒くなってしまい、エポスカードはすぐに上限額に達しました。消費者金融などからも借り入れて、どうにか滞納しないように返済を続けてきましたが、そんなことを繰り返しているうちに、借金は300万円以上にも膨れ上がってしまったのです。
それほど収入が多いわけでもなく、持ち家や車などの高額な財産もなかったので、自己破産をすることになり借金から解放されました。
滞納放置は危険!まずは専門家に相談しよう
エポスカードの返済を滞納したまま放置しているのは危険なので、そうなる前にまずは専門家に相談してみましょう。専門家に依頼するメリットについて、解説します。
専門家に依頼するメリット
返済を滞納した場合は、司法書士や弁護士などの法律の専門家に相談してみましょう。債務整理を含めて返済できる具体的な方法を提示してもらうことができ、そのまま手続きも代行してもらえます。通常は相談料がかかるのですが、債務整理に関しては無料という事務所も多いため、まずは相談してみてはいかがでしょうか。
デメリットとしては、手続きを進める際に費用がかかることが挙げられます。しかし、専門家なので債務整理の成功率が高く、手続きをスムーズに進めることができるというメリットもあるので、時間を費やして問題が大きくなり、訴訟などに発展する前に解決を目指すのなら、専門家へ相談するのがおすすめです。
まとめ
・エポスカードの支払いを滞納すると、利用できなくなり遅延損害金も発生する
・滞納した時点で信用情報機関のブラックリストに載ってしまう
・支払えるのに滞納した際は、速やかに支払うかコールセンターに相談するべき
・支払うのが難しい場合は、債務整理も検討する
・債務整理によって、返済額は大きく減額できる可能性がある
・債務整理をすることで、信用情報に登録されブラックリストに載ることになるので注意が必要
・債務整理の手続きは、専門家に相談するのがおすすめ
クレジットでの買い物や、軽い気持ちでキャッシングを重ねるうちに借金が知らない間に増えることは、だれにでもあることです。
支払いが無理かなと感じたら、身近な法律家である司法書士にまずは、ご相談ください。
あなたの早めの相談が問題解決へのきっかけになります。
一人で思い悩まずに、司法書士といっしょに問題解決に向けてスタートしましょう。
また、司法書士は、不動産登記や商業登記、簡易裁判所で扱う事件についての代理等をしていますので、借金問題以外の法律相談もしています。
弁護士では、敷居が高いと感じている方も、気軽にご相談ください。