借金が返せないとどうなる?リスクや解決策を徹底解説
借金は、当然ながら返済することを前提として借りるものです。しかし、借金を繰り返していくうちにその額が大きくなってしまい、気が付いたら到底返済できないほどの額になってしまった、という人もいるでしょう。また、元々の予定では返済できるはずだったのに、状況の変化によって返済が難しくなったという人もいます。
収入のほとんどが借金を返すために使われてしまい、毎月新たに借金をせざるを得なくなっているという方は、やがて借金を返せなくなるのでは?という思いを抱くことになるでしょう。そうなったときは、まず借り入れ状況を見直して返済できる見込みがあるかどうかを確認し、固定費の削減やローンの一本化、あるいは副業をして収入を増やすなどの対策をする必要があるでしょう。
借金は、放置してしまうと遅延損害金が発生してさらに返済しづらくなり、取り立てを受け、最終的には差し押さえを受けるリスクも発生します。
この記事では、借金が返済できない場合の対処方法や解決策について、詳しく解説します。
ださい。
借金が返せないとどうなるの?
では、もしも借金を返すことができなかった場合はどうなるのでしょうか?その際に起こり得ることについて、解説します。
延滞遅延金が発生する
まず、借金を滞納するリスクとして気を付けたいのが、遅延損害金です。これは、借金の返済を遅延したことで生じた損害に対する、賠償金として請求されます。これは、借金の額や元々の金利、延滞した日数によって異なる割合となるのですが、消費者金融の遅延損害金は最大で、年率20%となっています。
例えば、2回目以降の返済で、10万円の残高が残っている状態で返済が5日遅れたとします。その本来の金利が18%の場合、まず返済日までの30日間は18%の金利で計算されるため、100,000×18%÷365×30で1,479円の利息がかかります。そして、返済が遅れた5日分については、遅延損害金が発生するため20%の年率で請求されるのです。100,000×20%÷365×5=273円です。そのため、返済時には利息と遅延損害金の合計、1,479+273=1,752円を支払わなくてはいけません。
意外に少ないと思うかもしれませんが、これは日数が短いから金額もそれ程ではないというだけです。金額が増え、日数も増えてくるとやがて無視できない金額になってしまいます。そうなってから慌てても、遅いのです。
督促状が送られてくる
予定していた日までに返済されないと、その数日後には貸金業者等から返済を促すために電話がかかってきます。このときは、いつまでに返済するときちんと約束すればほとんどの場合、その日まで待っていてもらえます。
しかし、問題となるのは電話に出なかった場合です。その場合は、何回もかかってきます。最初は携帯電話にかかってきますが、それででなかければ自宅の電話、それでも無理なら勤務先の電話と、つながるまでかかってくるでしょう。ただし、勤務先にかける時は一応配慮をして、個人名でかけてきます。そのため、すぐに知られてしまうということはないでしょう。ただし、その電話が頻繁にかかってくるようなら、徐々に周囲が不審に思うようになるかもしれません。
電話以外では、ハガキで督促されることもあります。その場合は、貸金業者等が改めて支払日を指定して、返済額に遅延損害金を上乗せした金額で払込用紙が送られてくるでしょう。それを受け取って、期日までに支払いができれば問題なく今後も利用を続けられます。
しかし、それを支払わないまま放置していると、その書面は何回も届きます。最初は滞納分を支払うよう書かれた書面が送られてくるのですが、その状態で2カ月が経過すると今度は残金を一括で支払うよう求める内容になってしまいます。
訴訟や差し押さえ問題に発展する
放置していると、今度は裁判所を通じて一括で返済するよう命令されます。それに応じられない場合、差し押さえ予告通知が送られてくるのです。
この通知が送られてきて、2週間の間に対応しないと、財産や給与等が実際に差し押さえられてしまいます。その際は、給料であれば原則手取り額の4分の1ですが、この手続きは勤務先に依頼してそこから直接支払われるため、勤務先に差し押さえを受けていることを知られてしまうのです。また、ボーナスや退職金も差し押さえの対象に含まれます。この差し押さえは、全額が返済されるまで続きます。
勤務先に知られることで、給料の一部だけではなく社会的信用も失われることになるでしょう。そうなると、そのまま働くのも難しくなり、失業して生活が根本的に破綻してしまう可能性も高くなります。
借金を返せない状況になってしまった原因は?
借金を返せなくなるのは、どのような原因があるのでしょうか?まずは、その原因について考えてみましょう。
利息の負担が重い
まず考えられるのが、利息の負担が重いということです。消費者金融などでお金を借りると、利息を付けて返済することになります。例えば、年利15%で100万円を借りて利息だけを返済した場合、年間で15万円を支払っても元本は減らないのです。
借りている金額が大きく、返済の期間が長いほど利息の負担は重くなっていきます。利息は複利式なので、返済が間に合わないと雪だるま式に金額が増えていき、返済はますます困難になるでしょう。
追加で借り入れをしてしまっている
現在抱えている借金の返済が終わらないうちに追加で借り入れをしている、というのも借金が返せなくなる原因になります。毎月のように追加で借り入れをしていると、借金は減らず返済の負担がどんどんと大きくなってしまうのです。
頻繁に追加で借り入れをしてしまう場合、そもそも収入に対して支出が大きすぎるという可能性があります。返済分も含めた支出と、現在の収入とのバランスを考え直す必要があるでしょう。
遅延損害金による負担が大きい
遅延損害金は、返済日までに返済されなかった場合に、遅れた日数に応じて請求されるものです。利息よりも高いことがほとんどなので、通常の利息を支払うよりも負担は大きくなります。返済ができない状態で、さらに重い負担を負うことになるため、返済はさらに困難となってしまうのです。
遅延損害金は、法定の上限金利の1.46倍が上限とされています。つまり、通常の金利が18%の場合の遅延損害金は、26.28%が上限です。但し、これには例外があります。消費者金融など、営業上で貸付をしている場合は、遅延損害金は最大でも20%までとされているのです。
借り入れ状況を見直し返済可能か確認しよう
借金返済のためにまずやるべきことは?
まずするべきことは、自分がどれだけの借金を抱えているのかを正確に知ることです。
大体どれくらいなのかは、多くの人が知っているでしょう。
しかし、借りている額とそれにかかる利息の合計、完済まではどのように返済してどのくらいかかるのか、ということを正確に把握している人は、あまりいません。何故なら、借金に関しては目を背けたいと思っているからです。しかし、まずはその現実をしっかりと直視することが、借金問題を解決するための第一歩となるのです。
現在の状況について正確に把握するには、利用中の消費者金融のホームページから会員ページを見て確認するか、もしくは各社のATMで調べるか、電話をかけて聞いてみましょう。もし、借り入れ先やなどを正確に把握していないという場合でも、確認する方法があります。信用情報機関であれば、借り入れ先について把握しているため、自分の信用情報の開示請求をすれば知ることができるのです。ただし、信用情報機関には3社あり、それぞれ加盟している金融機関が異なります。銀行関係であれば、全国銀行個人信用センターに問い合わせるのが確実でしょう。消費者金融やクレジットカード会社、信販会社の場合は、ほとんどが日本信用情報機構かCICのどちらかに加盟しています。どういったところから借りているのか見当もつかない場合は、3か所すべてに開示請求をしてみましょう。回答は、おおむね10日前後で得られます。
自分の収入から返済可能な金額を算出する方法
正確な借金残高と借り入れ件数を把握して、次に行うべきなのはどのくらい返済が可能かを知ることです。収入は限られたものであり、そこから生活費なども出さなくてはいけません。生活をする上で最低限必要な金額を差し引いて、残った金額が返済可能金額となります。しかし、その予定が甘いと、余裕があると感じていたのが実は全く足りない、ということにもなりかねません。
まずは、現在の収入と支出を計算しましょう。そうして、現状の生活のままで返済が可能かどうかを見極めるのです。もし、返済可能な金額が現在の返済必要額に足りていない場合は、いつまでも返済が終わらないことになるでしょう。その場合は、支出を見直す必要があります。支出の中で、減らすことができる部分を見つけて節約することで、返済の最低額を満たすことができるようにしなければいけないのです。その際は、家計収支表を用意すると便利です。
利息の計算方法
借金は、借りている額だけを計算すると、完済はすぐにできそうと思ってしまいがちです。しかし、実はそれだけでは足りません。そこには、利息が加算されるのです。利息は放置しているとどんどん増えていくので、気が付いたころには予想外の金額になっていることもあります。そうなってから慌てても、すでに間に合わなくなることもあり得るのです。そうならないように、利息がどのくらいかをあらかじめ把握しておきましょう。
利息を求めるには、計算の方法があります。1カ月を30日として計算する場合、1度の返済で支払う利息はこのように計算します。
借り入れ金額に契約している年間の利息の利率をかけて、それを365日で割ることで1日分の利息となるため、それに30日をかけるのです。例えば借り入れ金額が100万円で年利15%の場合は、1,000,000円×15%÷365日×30日=約12,329円となります。つまり、20,000円返済してもそのうち元金の返済分は7,671円で、残りは利息分となるのです。また、この計算は返済するごとに借り入れ金額が減額されていくため、例えば元金を1万円分返済すると次回は99万円を基にして利息を計算します。
借金が返せなくて離婚する際の注意点
家族に内緒で借金をしていることが分かり、離婚してしまうという話も時折あります。しかし、その際も注意しなくてはいけない点がいくつかあるのです。その注意点について、解説します。
金銭的な「保証」の関係と「婚姻」という身分関係は別物
まず、借金をする際に保証人になることと、婚姻関係とは全く別のものです。金銭的な「保証」は、その借金に対して万が一本人が返済できない状態となった時、代理で弁済するということを約束するものです。しかし、「婚姻」は身分関係であり、夫と妻が同一の家庭に帰属するものとなることです。その中に、金銭的な「保証」は含まれません。
夫が亡くなった時などは、妻がその財産を相続することになります。その際に、夫が借金をしていた場合、妻はその借金を含めて財産を相続するか、あるいは相続を放棄することになります。相続をしない限りは、その借金を返す必要はないのです。
しかし、夫名義の借金で妻が保証人となっていた場合は別です。その場合、夫が亡くなると返済が不可能な状態になったものと見做して、妻が保証人としてその弁済をすることになるのです。これには、相続の有無は関係ありません。
住宅ローン返済中の離婚は複雑になる
住宅ローンを返済している途中で離婚した場合は、その扱いが複雑になります。離婚の際は、夫婦の共有財産はわけあうことになるのですが、それにはマイホームも含まれます。共有財産という扱いになる以上、その住宅ローンについても夫婦の共有財産となるのです。
また、住宅ローンを組むとき、多くの場合夫婦で契約者と保証人になります。そのため、例えば夫が住宅ローンの支払いを継続し、妻がその住宅に住み続けることになった場合、離婚後に夫が住宅ローンを支払わなくなって返済不可能な状態になった時、保証人である妻にその請求が来るようになるのです。
また、保証人が妻ではなく、夫や妻の両親などになっているケースもあります。その場合、さらに複雑な関係となってしまうでしょう。
返済が長期化すると受ける生活への影響
借金を返済できていても、それが長期化してしまうと生活にも影響が出ます。返済には、収入の一部を充てます。そのため、手取り収入と実際に使える金額には、差が出てしまいます。その分は、節約など我慢をしなくてはいけない部分です。それがあると、人は不満がたまっていくでしょう。ゴールが見えていればいいのですが、見えないままだといつか不満が爆発し、新たに借りてしまったり滞納したりする可能性が高くなるのです。
借金を返済する方法とは?
では、具体的に借金を返済するにはどうしたらいいのでしょうか?その方法について、解説します。
家賃・公共料金などの固定費を削減する
まずは、支出を見直すことから始めましょう。支出の中でも、特に見直すべきなのが毎月同じくらいの金額がかかる部分です。例えば、家賃は住んでいる場所によって決まっています。そこを削減できれば、その分は先々まで余裕が出ることになります。例えば、毎月8万円の家賃がかかるマンションに住んでいる人が、家賃6万円の物件に引っ越すことで、毎月2万円が浮くことになるのです。引っ越しは面倒、引っ越し代がかかるなどの理由で敬遠されがちですが、自分で作業をすれば引っ越し費用も軽減できます。面倒な作業を一度すれば、後は生活に余裕が出るのですから絶対に行動するべきでしょう。
もう一つが、公共料金です。電気代や水道代などは、日ごろの心がけで大きく変わります。例えば、誰もいない部屋の電気をこまめに消すようにする、水道は出しっぱなしにせず、なるべく水をためて使うようにする、といったことを心掛けるだけでも、かなり料金が変わってくるのです。毎日、少しずつかかってくるものなので、油断せず節約を続けましょう。
副業をする
支出がもうこれ以上削減できないという場合は、収入を増やすために副業をすることを考えてみましょう。副業にも様々なものがあり、特技がある人はそれを活かすことができるかもしれません。
例えば、仕事が終わってから時間に余裕があるという人は、クラウドソーシングを利用してみましょう。これは、仕事をしたい人と依頼したい人をマッチングして紹介するサービスで、簡単なものから専門的なものまでさまざまな仕事があります。簡単なものにはアンケートの集計やデータ入力などがあるので、特別なスキルも必要ありません。
せどりというのも、人気がある副業です。これは、安く売られているものを見つけて高く転売し、利ザヤを稼ぐという方法です。売買できるものを見つければすぐに現金化できるため、急いで現金を手に入れたい場合にも向いています。ただし、商品はいつでも見つかるわけではないので安定性には欠け、購入するための初期費用も必要となるでしょう。また、商品が売れるまで保管しておくスペースや、発送する手間なども必要となります。
最もシンプルなのは、深夜のコンビニや警備員など、ダブルワークとなるアルバイトをすることです。時給なので確実に稼ぐことができますが、体への負担は大きいでしょう。ただし、源泉徴収の関係で会社に副業をしていることは知られてしまう可能性が高いので、副業を禁止されている会社で働いている場合などは注意してください。
家族や友人に援助を受ける
頼ることのできる家族や友人がいる場合は、援助を頼むというのも一つの方法です。例えば、今ある借金を全額返済できるだけのお金を借りて、それで返済してしまい、後は家族などに利息なしで返済していくという方法もあります。全額とまではいかなくても、半分だけでも返済できればその後の利息も少なくなり、完済しやすくなります。
ただし、金銭トラブルは非常に根深い問題となりやすいため、友人はもちろん家族からの援助を受ける場合でも、その返済などは確実にできる条件にしておかなくてはいけません。家族だから、友人だからある時払いでいいなど、いい加減なことを考えていると、縁を切られて裁判所に訴えられる可能性もあるのです。
また、借金の肩代わりをしてもらう場合でも、その金額によっては贈与税がかかることもあります。そうならないように、一時的な立て替え払いで後から返してもらうということを証明するため、書類としてしっかりと記録しておかなくてはいけません。
ローンを一本化
複数の貸金業者から借り入れをしている場合、それを一つの貸金業者にまとめてしまうというのも、返済をするうえで有効な手段です。例えば、4社からそれぞれ30万円ずつ借りていて、毎月4万円ずつ返済している場合に、それを1社にまとめてしまうことで毎月の支払いを2万円にすることもできるのです。そうなると、毎月の負担も減るので無理なく返済を続けられるようになるでしょう。また、借り入れ総額が1社で100万円以上になるので、金利の上限も15%と安くなります。
ただし、これまで借りていた元本に加えて利息分も、改めて元本として借りることになります。つまり、元本が増えてしまうのです。その点についても、注意しなくてはいけません。
債務整理をして借金を減らす
任意整理や個人再生、自己破産などの債務整理をすると、借金を減らすことができます。その効果は方法によって異なりますが、任意整理の場合は原則利息と遅延損害金をカットして元本は長期の分割返済にしてもらえるため、返済の負担はかなり少なくなります。
個人再生は、借金の金額がある程度大きい人に向いている方法で、例えば500万円の借金があるばあいはそれを原則5分の1にできるのです。
最も効果が大きいのが自己破産で、借金の返済を免除してもらうことができるので実質的に借金がなくなります。
このうち、自己破産と個人再生は裁判所を通じて行う手続きです。任意整理だけは、債権者と直接交渉する手続きであり裁判所とは関係しません。
しかし、どれも利用できる条件は異なっていて、人によってできるものとできないものがあります。どの方法がベストかは人によって異なるので、債務整理をする場合はまず専門家に相談するのがおすすめです。
借金が返せないときにやってはいけないこと
借金が返せない状況になると、様々な対処をする人がいます。しかし、その中にはやってはいけない対処方法もあるのです。その方法について、解説します。
他社からの借り入れ
特に多いのが、借金を返すために別のところから借金をすることです。これが、多重債務者になる第一歩です。特に、これまでは無事に返済できていたのに、今回だけは返済が難しい、という状態になった時に取りやすい対処方法です。
A社に3万円を返すため、B社から3万円を借り入れて返済してしまうと、今度はA社とB社、両方に返済しなくてはいけないので負担は大きく増えることになります。また、借りたお金には利息が付くので、返済額は当然借りた額より大きくなるのです。
こういったその場しのぎの対処方法は、癖になります。一度だけと思っていても、その後苦しくなるとまた同じことをしてしまうのです。そうして、借金が雪だるま式に増えていってしまいます。
返済が間に合わないときは、まずその貸金業者と相談しましょう。
ヤミ金の利用
絶対に利用してはいけないのが、ヤミ金です。ヤミ金というのは、貸金業者としての許可を得ずに貸付行為をしている組織のことをいいます。一昔前は暴力団が行っているというイメージが強かったのですが、そうとは限りません。無許可での営業をしている業者は、すべてヤミ金になるのです。
元々が違法なので、貸し付けの際の金利も利息制限法を大きく上回るケースがほとんどです。10日で5割の利息を請求するなど、非常に悪質なのです。その場合、10万円を借りたら10日後ごとに5万円ずつ支払うことになるのです。1年間それを払い続けたとしたら、1年で180万円も支払うことになります。また、完済しようとしてもなかなか受け付けてくれず、なるべく長く利息を取ろうとすることもあります。そして、返済ができなくなった時には、それを理由にして犯罪行為への加担を強要されるケースもあるのです。
ヤミ金からの借金は、法律上返済する必要がありません。しかし、一度借りて返済しないとなると、様々な報復行為をされてしまうことになるでしょう。それを防ぐには、弁護士に相談する必要も生じるため、その費用でより大きな出費をしてしまうことになりかねません。
返せない借金を滞納状態のまま放置する
返せないからといって、滞納したまま放置するのもよくありません。借金の滞納を続けていると、何回も督促されてしまい、やがては訴訟を起こされて裁判になり、裁判所から差し押さえ命令を出されることになるのです。差し押さえられるのは給料のケースが多く、その場合は勤務先に連絡されてしまうため、職場の人に滞納を続けていることが知られてしまいます。そうなると、社会的な信用も傷つくことになるでしょう。
一応、借金は5年間返済しなければ、消滅時効となり返済する必要がなくなります。しかし、ほとんどの場合はそれを迎える前に差し押さえを受けることになるでしょう。
返せない借金を踏み倒すこと
行方をくらますなどの方法で借金の督促から逃げて、借金を踏み倒す人もいます。しかし、これもおすすめはできない方法です。
借金を踏み倒しても、借金そのものはなくなりません。そのため、返済するまでの間は遅延損害金が発生しているので、返済しなくてはいけない額は大幅に増えてしまうのです。
また、時効まで逃げ切ろうとしても、借金の債権が保証会社に移行して裁判を起こされた時点で、時効のカウントは停止してしまいます。そうなると、再び5年が経過するまで逃げ続けなくてはいけなくなるのです。また、消滅時効は遠洋手続きが必要なので、時効を迎えたら自分で手続きをする必要があります。その手続きも、簡単ではありません。
借金を踏み倒そうとしても、差し押さえなどを受けてしまうので難しいでしょう。また、そのことが家族や勤務先などにも知られてしまうので、リスクが大きいのです。
借金返済が難しい場合は、法務事務所に相談
どうしても借金の返済が難しい場合は、法務事務所に相談してみることをおすすめします。そのメリットについて、解説します。
相談費用・着手金は無料!
借金に関する相談料は無料にしている事務所が多くなっています。また、その解決にとりかかる際にかかる着手金に関しても、無料にしているところがあるので、事前に費用がかからない事務所を選びましょう。
はたの法務事務所は、相談料・着手金は無料です。
債務整理の方法をアドバイスしてもらえる
借金問題を解決する方法として、債務整理があります。しかし、自分で考えていても、どんな方法があるのか、どの方法が現状に最も適しているのかを判断するのは難しいでしょう。法務事務所では、その方法についてアドバイスしてもらうことができます。
依頼すれば催促・取立てがストップ
法務事務所に債務整理を依頼すると、債権者にはその依頼を引き受けたという旨を通知します。そうなると、今後債権者から本人に連絡することは禁止されて、法律事務所が窓口となって対応してくれます。それ以降、取り立てや督促に悩むことはないでしょう。
交渉が有利になる
債務整理の中でも任意整理を選択した場合、債権者と返済に関して交渉することになります。その交渉は自分で行うことも出来ますが、法務事務所に依頼した場合は代わりに交渉してくれるため、より好条件で話がまとまる可能性が高くなります。
【体験談】借金を抱えてから解決するまで
Aさん
38歳・男性
職業 会社員
借金総額 380万円
25歳のころに営業として働いていて、仕事終わりにはキャバクラやパチンコなどによく通っていました。当時は収入も多く、多少散財しても問題はなかったのです。ところが、3年も過ぎると営業成績のインセンティブの計算が変わり、給料が大幅に減ってしまいました。それもストレスとなり、これまで以上にギャンブルをするようになり、飲み歩くことも増えたため、出費は大幅に増えてしまったのです。収入が減っているのに支出が増えてしまったため、お金も足りなくなって借金をするようになりました。それでも浪費癖は治らず、借金はどんどん増えていきます。そして、収入がろくに残らなくなったせいで返済もできず、返済を滞納することも多かったのです。
そうなると、消費者金融からも連絡が来ます。電話は優しい口調で話してくれましたが、返済できる当てもないので電話に出ないこともありました。それを続けていると、やがて自宅には督促状が届くようになりました。そのタイミングでかかってきた電話に出ると、返済をどうするのか聞かれました。返済されなかった場合についても話をされ、最終的には給料を差し押さえられると聞いてパニックになります。相談できる相手もいないので、まずは現在の状況を変えるために転職をすることにしました。
借金は、転職した時点で380万円になっていました。給料は以前より残るようになったものの、まだ余裕を持って返済できるという状況ではありません。しかし、せっかく転職した会社で差し押さえなどを受けると、クビになってしまうかもしれません。困っていたところ、インターネットの広告で債務整理という方法があることを知ったので、ダメ元と思って専門家に相談してみることにしました。
債務整理にはいくつかの種類がありますが、自分の場合は利息を原則カットしてもらう任意整理か、元本を大幅に減額できる個人再生が向いているということでした。任意整理の場合は、毎月5~6万円ほど返済していかなくてはいけないので難しいと思い、個人再生を依頼しました。その時点で督促の電話などが来なくなったので、心にもかなりの余裕ができました。
裁判所で手続きをして、再生計画も債権者からの認可を得ることができたので、借金は総額で100万円まで減額でき、毎月の返済額も2万円弱で済むようになりました。あの時手続きをして、本当に良かったと思います。
まとめ
・借金を返せなくなるには、いくつかの原因がある
・返済が難しいと思った場合は、まず借り入れ状況を見直そう
・現在の借り入れ金額の総額や利息、毎月の返済額などを確認する
・自分の収入と支出を確認して、返済可能な金額を把握する
・借金が原因で離婚する場合は注意が必要
・借金が返せないと、遅延損害金を請求される
・滞納を続けると、督促状が送られ差し押さえなどのリスクも生じる
・返済ができるようにするには、いくつかの方法がある
・まずは、家賃や公共資産などの固定支出を削減する
・家族や友人に援助してもらえる場合は、援助を頼むべき
・ローンを一本化するのも効果的
・収入を増やすには、副業がおすすめ
・返済が難しい場合は、債務整理を検討しよう
クレジットでの買い物や、軽い気持ちでキャッシングを重ねるうちに借金が知らない間に増えることは、だれにでもあることです。
支払いが無理かなと感じたら、身近な法律家である司法書士にまずは、ご相談ください。
あなたの早めの相談が問題解決へのきっかけになります。
一人で思い悩まずに、司法書士といっしょに問題解決に向けてスタートしましょう。
また、司法書士は、不動産登記や商業登記、簡易裁判所で扱う事件についての代理等をしていますので、借金問題以外の法律相談もしています。
弁護士では、敷居が高いと感じている方も、気軽にご相談ください。