債務整理の6つの種類と方法 それぞれに向いている人を徹底解説
債務整理は、借金の返済を助けるための制度です。借金は、気が付いたら額が大きくなっているものです。また、クレジットカードや消費者金融など、複数のところから借りて多重債務になってしまった人もいるでしょう。そうなってくると、返済するのが難しくなってきます。そのような事態になって困っている人への救済制度が、債務整理です。債務整理を利用することで、借金の額を減らすことができます。そうして、無理なく返済できるように調整するのです。
債務整理には、いくつかの種類があります。それぞれ手続きの方法や費用、用意する書類などに違いがあり、また減額できる割合も異なります。どの方法が最もいいのかは、それぞれの状況や借金の額などで異なります。自分に最も合った方法で、債務整理ができます。
借金の総額が年収の3分の1を超えているようなら、債務整理を検討したほうがいいでしょう。
この記事では、債務整理のそれぞれの手続き方法や、必要な書類、メリットやデメリットについて解説していきます。
債務整理の方法とは
債務整理は、多額の借金を抱えてしまった人を救済することを目的とした手続きです。借金が増え、返済が難しくなった時に手続きをすることで、借金の額を減額したり、あるいは返済方法を調整したりして返済できるようにするのです。
債務整理そのものには、借金の額による制限はありません。債務整理の中の一部の手続きには借金額の上限はありますが、全体としては上限も下限もないのです。
また、収入も関係ありません。収入の多寡によって選べる方法に違いはありますが、債務整理そのものができないということはないのです。収入がない人でも、債務整理はできるのです。また、年齢も関係ないので、未成年から高齢者まで、誰でも手続きができます。
債務整理の方法には、「任意整理」と「個人再生」、「自己破産」、「特定調停」の4つの方法があります。借金の額や収入、支出の状況などによって、どの方法が最もいいのかは異なります。また、それぞれの手続きには利用できる条件があるので、自分でどの手続きをするか選んだとしても、それができるとは限りません。準備を進めていっても、いざ手続きを始めようと思ったら利用できない、ということもあり得ます。どの手続きがいいのかは専門家に相談して、自分のケースに最も合った方法を選びましょう。
任意整理の手続き方法
債務整理の中で最も利用者が多い、任意整理の手続きについて解説します。手続きの流れや手続きが完了するまでの期間、手続きに必要な書類や費用、メリットやデメリットなども紹介します。
任意整理とは
任意整理は、債権者と直接交渉することで、借金にかかる原則利息をカットし、元金を長期の分割払いにするという手続きです。借金の返済に長い時間がかかる原因は、原則利息がかかるからです。そのせいで、長期間返済を続けていても借金の残額はなかなか思うように減らないのです。その原因を取り除くことで、返済はかなり楽になります。
任意整理の手続き完了までの期間と流れ
任意整理の手続きは、以下のように進めていきます。
(1)専門家の事務所に相談
↓
(2)委任契約
↓
(3)受任通知送付
↓
(4)取引履歴の開示請求
↓
(5)過払金の確認と引き直し計算
↓
(6)過払い金返還請求
↓
(7)和解案作成・和解交渉
↓
(8) 合意書作成
↓
(9) 支払い開始
↓
(10) 完済
最初に相談してから、合意書を作成するまでには1社につきおおよそ3ヵ月、長ければ半年ほどか借ります。もし過払金がある場合は、先にそれを請求します。しかし、相手が支払いを拒否して裁判で争うようなことになればさらに長引き、1社の手続きが1年近くかかることもあります。もちろん、その間も返済はストップして、督促されることもありません。
任意整理に必要な書類
任意整理に必要な書類は、以下の5点です。
・収入関係書類
・債権者一覧
・これまでに受け取った利用明細
・毎月の返済額や現在の借入金額が記載された資料
・預貯金通帳
これ以外に、
・貸金業者との契約書
・業者からの督促状
等がある場合は、それも用意してください。
また、状況に応じて以下の書類が必要となることもあります。
・不動産登記簿謄本
・生命保険証書
・家計簿等、毎月の収入と支出がわかるもの
任意整理の費用
任意整理を依頼した場合に必要となる具体的な金額は各事務所で異なるので、ここでは相場についてだけ解説します。
目安としては、以下の表のようになっています。
費用内訳 | 弁護士 | 司法書士 |
---|---|---|
相談料 | 0円~1万円 | 0円~1万円 |
着手金 | 1社あたり3万円以下 2社以上の場合、1社あたり2万円以下 | 1社あたり2万円以下 |
報酬金(基本報酬) | 1社あたり2~5万円 | 1社あたり2~5万円 |
減額時基本報酬 | 減額成功金額の10%以下 | 減額成功金額の10%以下 |
こうした報酬については、日本弁護士連合会や日本司法書士連合会から、ガイドラインが出されています。
しかし、明確には定められていないので、あくまでも目安です。
任意整理のメリット
任意整理のメリットとしては、まず手続きを開始することでその貸金業者からの取り立てはストップすることです。また、返済も原則利息がカットされるので、これ以降は支払額が増えることはありません。現在の残債を、そのまま返済すればいいのです。返済の期間も、3年から5年の長期にわたっての分割払いになるので、支払額もかなり抑えられるでしょう。また、任意整理の対象にする債権者を選ぶことができるのもメリットです。
任意整理のデメリット
どの債務整理でも同じなのですが、任意整理の場合も信用情報機関のブラックリストに入ってしまいます。任意整理の場合は、おおよそ5年間記録が残ります。その間は新たに借金をしたり、クレジットカードを作成したりすることはできません。
また、任意整理はあくまで債権者と個別に交渉する手続なので、交渉を断られてしまう可能性もあることは念頭に置いておきましょう。成功率を高くしようと思うなら、なるべく交渉の経験が豊富な専門家に依頼するのがおすすめです。
個人再生の手続き方法
債務整理の一種である、個人再生の手続きについて解説します。手続きの流れや手続きが完了するまでの期間、手続きに必要な書類や費用、メリットやデメリットなども紹介します。
個人再生とは
個人再生は、裁判所を通じて行う手続きです。借金を大幅に減額出来る手続きで、裁判所に返済予定をまとめた再生計画案を提出し、それが認められる必要があります。また、住宅ローンがある場合は、希望によってそれを除外することも可能です。そうすれば、自宅を残したまま債務整理ができるのです。
個人再生の手続き完了までの期間と流れ
個人再生手続きは、以下のような流れで進められます。ただし、個人再生には小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類があるので、多少手続きの流れが異なる点もあります。
(1) 専門家に相談
↓
(2) 委任契約
↓
(3) 受任通知送付
↓
(4) 債権の確認と取引履歴の開示請求をして、過払い金がないか引き直し計算をする
↓
(5) 収入や財産、家計の調査に必要な書類の提出
↓
(6) 個人再生の種類を決定し、申立書を作成して必要な書類とともに裁判所に提出
↓
(7) 選任された個人再生委員と1週間以内に面接
↓
(8) 再生委員の意見を聞き、裁判所が手続き開始について決定する
↓
(9) 債権額を調査して、金額の確定
↓
(10) 確定した債権をもとに、再生計画案を作成する
↓
(11) 裁判所に再生計画案を提出
↓
(12) 提出された再生計画案を基に、認めるかを債権者に確認
↓
(13) 再生計画案の認可・不認可の決定の決定
↓
(14) 弁済の開始
個人再生委員は必要に応じて選任されるので、必要無いケースもあります。また、その専任の有無によっても必要な期間が異なってきます。選任された場合は、最低で5~6カ月、長ければ1年以上かかります。選任されない場合は、およそ1カ月短くなります。
個人再生に必要な書類
個人再生手続きを申請する際は、以下の書類を添付する必要があります。
・給与明細や課税証明書、源泉徴収票など収入額がわかるもの
・住民票の写し
・債権者一覧表
・保有する財産の目録
個人事業者や自営業者の場合は、上記に加えて貸借対照表や損益計算書、過去1年間と今後半年間の資金繰りの様子がわかる書類などが必要となります。
個人再生の費用
弁護士に依頼した場合と、司法書士に依頼した場合では費用が大幅に異なります。
費用の相場は、以下の表のようになっています。
弁護士 | 司法書士 | |
---|---|---|
住宅ローンあり | 400,000円~600,000円 | 300,000円~500,000円 |
住宅ローンなし | 300,000円~500,000円 | 200,000円~400,000円 |
また、裁判所にも納めなくてはいけない費用があります。
裁判所に納めるものは、以下の通りです。
裁判所に納める費用 | |
---|---|
申立手数料 | 10,000円 |
官報公告費用 | 12,000円 |
連絡用の切手代 | 4,000円~8,000円 |
個人再生委員への報酬 | 150,000円~250,000円 |
もし、専門家に依頼せずに自分だけで手続きをしようと思っても、この裁判所に納める費用だけはかかります。
ただし、手続は非常に複雑で、用意する資料もそろえるのが大変です。少しでも料金を節約したいのであれば、司法書士に依頼したほうがいいでしょう。
個人再生のメリット
個人再生は、元金を大きく減らすことができるのが大きなメリットです。金額によって異なるのですが、原則として5分の1まで圧縮できます。それを、3年から5年かけて返済していきます。
また、借金の理由も問われることがありません。浪費やギャンブルのために借金をしたとしても、問題なく手続きができるのです。
住宅ローンが残っている場合は、それを整理対象から除外する事ができます。ローンは通常通り支払うことになりますが、自宅を手放さずに済みます。
個人再生のデメリット
個人再生も、任意整理と同じく信用情報機関に登録されます。5年から10年の間、ブラックリストに入ってしまうのです。また、官報を通じて個人再生手続きをしたことが公表されます。ただし、官報を見る人は少ないので、知り合いに知られる心配は少ないでしょう。
個人再生の開始要件は厳しく、任意整理よりも安定した収入を求められます。また、借金の総額が5,000万円を超えている場合は個人再生ができません。
手続きを進めるには、基本的に債権者の人数と債権額のどちらとも、半数以上の消極的同意が必要です。
自己破産の手続き方法
債務整理の中で最も効果が大きい、自己破産の手続きについて解説します。手続きの流れや手続きが完了するまでの期間、手続きに必要な書類や費用、メリットやデメリットなども紹介します。
自己破産とは
自己破産は、簡単に言うと支払い能力がないことを裁判所に認めてもらい、借金の返済を免除してもらうという手続きです。返済を免除することを、免責といいます。その代わりに、現在保有している財産の中で価値の高いものは、処分して返済に充てなくてはいけません。ただし、自由財産といわれる範囲の財産は残すことができるので、当面生活する分には困らないでしょう。返済が免除されるのは、財産を処分しても返済しきれずに残ってしまった借金の返済分です。
自己破産の手続き完了までの期間と流れ
自己破産には、大きく分けて同時廃止と管財事件という2種類の手続きがあります。個人の場合は、ほとんどが同時廃止です。
同時廃止の場合は、以下のような流れで進みます。
(1) 司法書士等に依頼する
↓
(2) 受任通知の送付
↓
(3) 必要な書類を作成する
↓
(4) 裁判所に申立書を提出し、自己破産手続きの開始決定
↓
(5) 免責の決定
全体的にかかる期間としては、おおよそ3~4カ月です。
管財事件になると、財産の管理および調査や債権者を集めて説明・配当を行う債権者集会の開催など、時間のかかる手続きが増えるので、全体的にかかる期間は短くて6カ月、長ければ1年前後になります。
自己破産に必要な書類
自己破産の手続きには、以下の書類が必要になります。最低でも、この9種類の書類は用意しなくてはいけません。
・申立書
・陳述書
・債権者一覧
・住民票・戸籍謄本
・申立を行う直前2~3カ月分の給与明細
・保有しているすべての銀行口座の取引記録
・1~2年分の源泉徴収票、課税証明書、もしくは非課税証明書
・財産目録
・過去1~3か月分の家計簿及び公共料金領収書
これ以外にも、必要に応じて下記のような書類を用意しなくてはいけません。該当する書類がある場合は、用意してください。
・確定申告をしている場合は、過去1~2年分の確定申告書及びその資料
・保有する不動産に関する資料
・株・FXなどをしている場合はそれに関する資料
・退職金見込額証明書
自己破産の費用
自己破産の手続きは、通常であれば司法書士等の専門家に依頼して行います。
その際の費用は、以下の表のようになっています。
費用内訳 | 管財事件 | 少額管財事件 | 同時廃止事件 |
---|---|---|---|
依頼費用 | 30万円~80万円 | 30万円~50万円 | 25万円~30万円 |
裁判所費用 | 50万円~ | 20万円~ | 1万円~3万円 |
費用合計 | 80万円~ | 50万円~ | 30万円前後 |
自己破産の手続きは、その財産の額や内容によって管財事件、少額管財事件、同時廃止事件の3つに分けられます。
自己破産のメリット
自己破産によって、借金の返済から解放されます。返済を続けていくわけではないので収入がなくても問題ありません。また、自由財産といわれる範囲の財産は残しておくことができます。
自己破産のデメリット
自己破産の場合も、上記2種類の債務整理と同じく、おおよそ5年から10年の間は信用情報機関のブラックリストに入ってしまいます。
自由財産以外の財産は、基本的に処分されます。また、手続きの間だけですが、特定の資格や仕事には制限がかかります。
保証人が設定されている借金があると、保証人に請求されることになるので注意してください。
特定調停の手続き方法
利用者は少ないですが、債務整理の一種である特定調停の手続きについて解説します。手続きの流れや手続きが完了するまでの期間、手続きに必要な書類や費用、メリットやデメリットなども紹介します。
特定調停とは
特定調停は、裁判所に申立をして手続きをします。債権者と簡易裁判所に行き、仲裁を受けながら返済が可能になる条件を交渉します。裁判所からの命令ではなく、話し合いで決めていくのです。
特定調停の手続き完了までの期間と流れ
特定調停は、以下のような流れで進められます。
(1) 申立書類の作成
(2) 特定調停の申立
(3) 受付票の交付・期日の指定
(4) 調停委員の選任
(5) 調停委員による調査
(6) 第1回調停期日・調停調書もしくはそれに代わる決定
(7) 返済の開始
特定調停は、申立から調査が行われるまで約1カ月、調査から調停期日までの間も約1カ月の間があるので、全体でおよそ3~4カ月ほどかかります。債権者が多数いる場合は、それだけ完了までの期間も長くなります。
特定調停が成立した場合は、任意整理と同じく3年から5年ほどかけて返済します。
特定調停に必要な書類
特定調停の申し立てをする際は、以下の書類が必要です。
・収入や債務を記入した調査票
・申立書(コピー)
・所得・納税の証明書
・源泉徴収票、もしくは給与証明書か2,3ヶ月分の給与明細
・家賃が分かる、賃貸借契約書か家賃振込書のコピー
・直近2,3ヶ月分の光熱水道料が分かる領収書や預金通帳のコピー
裁判所に申し立てる際に、一緒に提出します。
また、調停期日当日には、債務の内容が分かる契約書等の書類が必要です。
特定調停の費用
特定調停は、主に任意整理を司法書士等の専門家に依頼する余裕がない人が選択する方法です。
そのため、費用はかなり安くなっています。
必要な費用は、以下の通りです。
費用内訳 | 金額 |
---|---|
申立手数料 | 500円(1社につき) |
切手代 | 420円(1社につき) |
ただし、この費用は裁判所によって若干異なる場合もあります。
とはいえ、申立手数料が1社あたり1,000円を超えることはありません。
特定調停のメリット
特定調停は、任意整理と同様に引き直し計算をして、利息制限法の上限を超える金利で支払っていた場合はその分を減額できることです。また、合意を望む債権者も自由に選ぶことができます。
また、すでに差し押さえをされている場合も、それを停止してもらえるのです。
特定調停のデメリット
特定調停のデメリットとしては、手続きが煩雑で手間がかかるという点があります。
また、成功率が低いのもデメリットです。任意整理は、低く見積もっても80%以上、おそらくは90%以上が成功しているとみられています。それに対して、特定調停が成立する可能性はごくわずかで、5%以下といわれているのです。そのため、ほとんどの人はたとえ費用がかかっても、成功率が高い任意整理を選択しています。
過払金返還請求の手続き方法
債務整理とは少し違いますが、過払金返還請求の手続きについても解説します。手続きの流れや手続きが完了するまでの期間、手続きに必要な書類や費用、メリットやデメリットなども紹介します。
過払い金請求とは
過払い金請求というのは、カードローンやキャッシングを利用した際の返済額が多すぎた場合、その返還を請求するという手続きです。
通常は、過剰に返済することなどできません。
しかし、一時期はそれがよく起こっていたのです。
過払い金は、かつてグレーゾーン金利といわれていた金利で借金をしていた場合に発生します。
かつて、借金の金利を決める法律は2つありました。
利息制限法と、出資法です。
そこに定められていた金利の上限が、利息制限法は20%なのに対して、出資法は29.2%だったのです。
もちろん、貸金業者も利息は多いほうがいいので、ほとんどが利息制限法を上回る金利で貸し付けていました。
しかし、2010年6月に貸金業法が改正された際、正式に利息制限法で定められた金利を上限とする、ということが決定しました。
そうして、グレーゾーン金利が撤廃されたのです。
それに伴い、遡って利息制限法を超えた金利で貸し付けていた分は、請求があれば正しい金利で計算し直すことになったのです。
そうして、支払額が多すぎた場合は返金されることとなったのです。
過払い金は、現在借りている分だけではなく、すでに完済している分に対しても適用されます。
ただし、時効が10年となっているので、完済から10年が経過すると請求できなくなってしまいます。
また、法律が改正する以前から金利を利息制限法に準じたものとしていた業者もあるので、2010年以前の借金でも過払い金があるとは限りません。
契約内容等を記した契約書が残っていれば、改めて確認してみましょう。
過払金返還請求の手続き完了までの期間と流れ
では、過払い金請求にかかる期間や、その流れについて解説します。
過払い金請求は、以下のような流れで進められます。
(1) 専門家への依頼
(2) 契約後、貸金業者に取引履歴の開示請求
(3) 利息制限法に基づいた引き直し計算
(4) 貸金業者に過払い金の返還請求
(5) 貸金業者との交渉
(6) 合意書の作成
(7) 過払い金返還
通常は、このように進められます。短ければ3カ月程度、長くても5カ月ほどで返還されます。しかし、裁判になった場合は6カ月以上かかることもあります。
過払金返還請求に必要な書類
過払金請求をするには、以下の書類が必要です。
・取引履歴
・引き直し計算書
取引履歴は、貸金業者に開示請求することで入手できます。また、裁判所に提訴する場合は、これに加えて以下の書類も必要となります。
・訴状
・貸金業者の登記簿謄本
・証拠説明書
過払金返還請求の費用
過払い金請求にかかる費用の相場は、以下のようになっています。
費用内訳 | 具体的な内容 | 相場の金額 |
---|---|---|
相談料 | 司法書士等の専門家に相談する際に発生する費用 | 0~1万円(時間にもよる) |
着手金 | 正式に依頼した際に発生する費用 | 0~4万円(1社ごと) |
解決時報酬 | 過払い金請求に成功した際の報酬 | 0~2万円(1社ごと) |
過払い金報酬 | 返還された金額に応じて、一定の割合で払う報酬 | 交渉での請求:20% 訴訟での請求:25% |
減額報酬 | 借金が残っている際に過払い金請求をした場合の報酬 | 最大10% |
このほかに、実費として3万円ほどかかることもあります。
その詳細は事務所によっても異なるので、依頼する前に費用がどのくらいかかるか、詳しく確認しておきましょう。
過払金返還請求のメリット
過払い金返還請求は、払い過ぎたお金を取り戻すために行うものです。特に、借金が残っている場合でもその借金がなくなって、反対にお金が戻ってくる可能性があるというのが過払い金返還請求の最も大きなメリットといえるでしょう。
過払金返還請求のデメリット
デメリットは、返済途中で過払い金返還請求をした場合にだけ生じます。その場合、請求をしたことが一時的に信用情報機関に登録されてしまう可能性があるのです。信用情報にそのことが載ると、いわゆるブラックリスト入りしてしまいます。
ただし、過払い金返還請求をして、その結果債務が完済になった場合は、その情報が登録されてブラックリストに入ることはありません。ブラックリスト入りするのは、過払い金返還請求をしたのに、完済できず債務が残ってしまった場合です。その際は、債務整理という名目で、その情報が約5年間残ってしまいます。
消滅時効の援用による債務整理
借金には、消滅時効というものがあります。
債権者が返済を求めることができる権利を有しているのですが、その権利を一定期間行使せずにいると、時効になりその権利は消滅します。その消滅時効を援用することも、債務整理の一種と言えるでしょう。
消滅時効の援用とは
債権の消滅時効は、その債権の返済を求める権利を行使できると知ったときから5年、もしくはその行使が可能となった時点から10年のどちらか早いほうの期間となっています。
その期間が過ぎると、時効となり債権が消滅することになるのです。
ただし、そのことを知らずにただ一定期間が過ぎれば自動的に債権が消滅する、というわけではありません。その際は、消滅時効の援用を行う必要があるのです。
援用というのは、債権者に対して債務者が、すでに一定期間が経過して時効が成立している、と主張することです。それによって、効力が確定するのです。
消滅時効の援用による債務整理の流れと期間
消滅時効の援用によって債務整理をする場合、まずは債権を請求できる権利があると知ってから5年間、あるいは権利が行使できるようになってから10年間のどちらか早いほうが経過している必要があります。
ただし、債権者が消費者金融やクレジットカード会社の場合は、プロなので返済スケジュールなどもしっかりと把握していて、返済が遅れた場合は督促なども行います。そのため、権利が行使できることを知らなかった、ということはあり得ないため、基本的には5年が経過すれば消滅時効の援用が可能となります。
その際に1つ注意したいのが、消滅時効は中断、あるいは更新することができるという点です。そうなった場合は、消滅時効が成立するまでの期間がリセットされてしまうため、そこから再び5年が経過しなくてはならないのです。
消滅時効の援用のメリット
消滅時効の援用の最も大きなメリットは、債務がなくなるという点です。たとえいくら借りていたとしても、それがすべてなくなり返済する必要がなくなるのです。
債務整理の1つである自己破産でも、同じように借金を返済する必要がなくなります。ただし、その場合は返済の責任が免除される免責という対応になるため、借金自体は消滅しません。そのため、保証人などが要る場合はそちらに請求されてしまいます。
しかし、消滅時効の援用の場合は債務が完全に消滅することになるため、たとえ保証人がいたとしても借金の返済を肩代わりしてもらう必要がないのです。また、債務整理をすると個人信用情報機関のブラックリストに載ってしまうのですが、消滅時効の援用の場合はその登録が基本的に抹消されます。
裁判所を通じた手続きではないため、手続きにかかる時間も短く費用面での負担も少ないのも、メリットでしょう。
消滅時効の援用のデメリット
消滅時効の援用をする際のデメリットとして、まず完成時期の判断が難しいという点があります。
原則、債権の行使が可能となった時点から5年が経過すると消滅時効が成立するのですが、例えば時効のカウントが平成30年2月にスタートした場合、令和5年2月に時効が成立します。
しかし、それを間違えて令和4年に成立するものと勘違いしてしまうことがあるのです。その場合、令和4年2月や3月に消滅時効の援用をしたとしても、当然無効になってしまいます。その為、かえって中断するための措置を取らせることになってしまうでしょう。
また、途中で中断に該当するようなことが起こっていないかも、確認する必要があります。さらに、時効が成立するまでの間は返済を延滞している状態なので、その時点で個人信用情報機関のブラックリストに載っています。たとえ消滅時効の援用をした場合でも、信用情報には貸し倒れとして事故情報が改めて登録される可能性もあるため、注意しましょう。
相続放棄による債務整理
自分が借りたお金ではなく、両親が借金をしたまま亡くなったためその借金も相続してしまう、ということがあります。その場合、相続放棄の手続きをすることで借金を相続する必要がなくなるため、これも債務整理の一種と言えるでしょう。
相続放棄とは
遺産の相続において、被相続人から相続することになるのは資産などに限らず、債務も相続することになります。しかし、相続人が問答無用で債務を引き継ぐことになると、あまりに不憫です。
そのため、相続人には相続をするかどうか、選択する権利が与えられます。その際、相続をしないことを選ぶのが、相続放棄です。相続放棄をした場合、すべての財産の相続ができません。
例えば、家や不動産、現金などは相続するが、債務に関してだけ相続を放棄する、ということはできないのです。相続を放棄するためには、家庭裁判所に相続放棄の申述をする必要があります。熟慮期間として、相続が開始してから3か月間の猶予があるので、その間に手続きをしなくてはいけません。
相続放棄のメリット
相続放棄をする最大のメリットは、家族の負債を引き継ぐ必要がなくなります。家族の負債は、相続人が複数いる場合は法定相続分に従って引き継ぐことになります。
例えば、100万円の負債があって自分の法定相続分が50%だった場合は、50万円分を引き継ぐことになるのです。引き継ぐ場合、家族の債務をその状態のまま引き受けるということになるため、借金の返済が滞っている場合は遅延損害金も発生しています。
相続放棄をすると、借金は引き継がずフラットな状態となるのです。債務整理とは関係なく、相続というのは相続人が複数人いる場合はその取り分などでもめてしまうことがよくあります。相続放棄をすると、そういったトラブルから解放されるのです。
相続放棄のデメリット
相続放棄には、デメリットもあります。
放棄する財産を選ぶことができないので相続放棄ではすべての財産を放棄することになる、という点です。
また、限定承認という方法もあります。限定承認というのは、被相続人から相続する財産の範囲内で負債も相続するというものです。
実は負債を上回る資産があった場合は、それを相続することが可能です。一度相続放棄の手続きをしてしまうと、それを撤回したり取り消したりすることは原則不可能です。他の相続人に嘘をつかれて相続放棄した場合も、取り消しなどはできないことがあるので注意しましょう。
相続には、3か月の熟慮期間があります。もしも相続放棄や限定承認をする場合は、その期間内に手続きをしなくてはいけません。3か月が経過すると単純承認したものとみなされてしまい、負債も含めてすべて相続することになります。
どんな人にどれが向いている?債務整理の選び方
債務整理には、いくつかの方法があります。
基本的な方法は、任意整理、個人再生、自己破産、特定調停の4種類なのですが、それぞれ特徴が異なるため向いている人が異なります。それぞれの方法が向いている特徴は、以下の表のようになっています。
債務整理の方法 | 向いている人の特徴 |
---|---|
任意整理 | ・それほど借金の額が大きくない ・なるべく手続きを簡単にしたい ・保証人に請求されないようにしたい ・家族に知られず手続きをしたい ・奨学金や自動車ローンなどがある ・整理する債務を選びたい ・平成23年以前から借りている |
個人再生 | ・借入金額が多い ・住宅ローンの返済中 ・持ち家を手放さずに手続きしたい ・一定以上の安定した収入がある |
自己破産 | ・多額の借り入れがある ・返済能力がない ・生活保護を受けたいと思っている |
特定調停 | ・なるべく費用をかけずに債務整理をしたい |
それぞれの手続きについて、詳しく解説します。
任意整理を選ぶと良い人
任意整理は、債務整理の中でも比較的簡単な手続きです。
しかし、できることは原則利息カットと元本の長期での分割返済となり、元本そのものを減額することはできません。そのため、借金の額があまり大きくないという人に向いています。また、裁判所を通じて行う手続きではないため、裁判所に行く必要などもなく家族や職場に知られる可能性も低いでしょう。
任意整理の場合は、すべての債務を整理するのではなく整理対象を選択することができるので、保証人がいる奨学金などの債務を除外して整理することが可能です。また、自動車ローンを除外すれば自動車を引き上げられることもありません。
平成23年以前から借り入れをしていた場合は、過払い金が発生している可能性もあるので任意整理の際に調べることで、借金が大きく減額される可能性もあります。
個人再生を選ぶと良い人
個人再生は、原則5分の1に借金が減額される手続きなので、借金の額が大きいという人におすすめです。ただし、住宅ローンを除いた借入総額の上限が5000万円となっているので、それ以上の借金がある場合は利用できないこともあります。
個人再生では原則としてすべての債務を整理することになるのですが、住宅資金特別条項によって住宅ローンはその例外とすることができます。そのため、住宅ローンを返済している途中の住宅については、整理しないことも選べるのです。そうして、持ち家を手放さずに手続きすることができます。すでに返済を滞納して代位弁済されている場合でも、6か月以内に個人再生の手続きをすれば代位弁済以前の状態に戻すことが可能となります。
個人再生の手続きには、裁判所の審査によって減額した後は返済が可能と認められる必要があるため、安定した収入がなければいけません。
自己破産を選ぶと良い人
自己破産は、裁判所が返済不可能と認めることで返済の責任を免除してもらう手続きで、借金の額に限度はありません。そのため、到底返済できないほど借金の総額が多い人に向いています。自己破産は、安定した収入などがなくても手続きができます。
例えば無職の方や収入が非常に少ない方、または生活保護を受給している方などでも、自己破産の手続きは可能です。それ以外の債務整理の方法では、ある程度の額を返済する義務が残ってしまうため、返済する余裕が一切ないという方は自己破産を選ぶべきでしょう。
また、生活保護というのは生活に困窮している人に対して必要最低限の費用が支給される国の定めた制度ですが、支給されたお金で借金を返済することは認められていません。そのため、生活保護を受ける予定がある人は自己破産を選ぶのがおすすめです。
特定調停を選ぶと良い人
特定調停は、返済が滞っている債務者が簡易裁判所に申立をして、債務者と債権者との話し合いを仲裁してもらう手続きです。任意整理に近いのですが、弁護士や司法書士などの専門家に依頼する必要がないため、1万円前後の費用だけで手続きができます。
裁判所は、返済についての条件の軽減などについての合意が得られるように働きかけて、債務者が返済可能な条件になるよう支援してくれます。また、取引履歴の開示請求をして引き直し計算をすることで、過払い金がないかも確認します。あまり費用をかけずに債務整理をしたい人には、特定調停が向いているでしょう。
ただし、調停基準は簡易裁判所によって異なっていて、あまり協力的ではない債権者もいます。調停が成立するまでの間の遅延損害金や原則利息のカットなどは任意整理であれば原則可能ですが、特定調停の場合は認められないこともあるので注意しましょう。
債務整理の対象外の借金
借金の中には、債務整理ができないものもあります。それは、非免責債権といいます。どのようなものが該当するのか、代表的なものを解説します。
公共料金
上下水道料金や電気・ガス料金などの公共料金は、どのように債務整理をしたとしても減らしたり、支払いを免れたりすることはできません。タイミングに差はありますが、滞納していると突然使えなくなってしまうため、延滞しないように気を付けましょう。
税金、国民健康保険料、介護保険料
これらは、延滞すると延滞金が発生してしまいます。それでも支払われない場合は、財産や口座などが差し押さえられてしまうこともあります。支払いが難しいときは、市区町村の役場の担当窓口で相談しましょう。どうやって支払うか、どうすれば支払えるかの相談ができます。
損害賠償金
軽過失といわれる、悪意がなく、故意ではないケースでの損害賠償金は、債務整理の対象に含まれるものもあります。しかし、悪意があった、故意に行った、重過失での損害賠償金は、債務整理の対象にはなりません。たとえ自己破産をしても、支払わなくてはいけないのです。詳しくは、司法書士等の専門家に相談してみましょう。
養育費
子供には、養育される権利があります。それを保護するために、養育費は非免責債権になっています。そのため、債務整理をしても一切免除されることはありません。支払いが難しい場合は、支払う相手と直接交渉しましょう。
罰金
罰金も、債務整理で減らすことはできません。判決が確定してから30日以内に、全額をまとめて支払わなくてはいけないので、注意しましょう。
従業員の給与
債務整理をしても、従業員の給与は支払わなくてはいけません。どうしても支払えない場合は、その8割を立て替えて支払ってくれる制度があるので、相談してみましょう。
債務整理の方法別の利用者数
債務整理は、年間でどのくらいの人が利用しているのでしょうか?方法ごとに、そのおおよその人数を確認してみましょう。
まず、最も利用者数が多いと思われる任意整理の利用者数です。ただし、任意整理は裁判所を通じた手続きではないので、正確な人数はわかりません。推定では、最低でも年間で200万人、多ければ年間500万人といわれています。
個人再生は、自己破産や任意整理よりかなり利用者数が少なく、年間で1万人前後です。ただし、以前は減少していた利用者数も、平成26年からは年々増加しています。平成29年度の利用者数は、10,518人でした。
自己破産の利用者数は、過去に最も多かったのが平成15年です。その年は、約25万人が自己破産を利用しています。それ以降は減少傾向にあったのですが、平成28年からは増加しつつあり、平成29年度の利用者数は68,792人と、1日当たり約200人が利用しています。
債務整理の利用者の年齢層
債務整理というと、何歳くらいの人が多いのでしょうか?もしかしたら、若者に多いのではないかと思っている人もいるかもしれません。しかし、年齢別の割合をみると、それとは違うことがわかります。
実は、最も債務整理をする割合が多い年代は40代です。自己破産の手続きをしている人のうち27%、個人再生では34%を占めているのです。次いで50代が多く、自己破産の中では21%、個人再生では26%を占めています。自己破産をする人の年代で見れば、3番目に多いのが60代で、次が30代です。その次に70歳以上となっています。個人再生であれば、40代と50代の後は3番目が30代、4番目が60代、5番目が20代です。実は、家庭を持ち始める年代から、子育てを終える年代までの人の方が、若者や高齢者よりも多いのです。
債務整理手続きの相談は専門家へ
債務整理は、弁護士や司法書士に依頼するのが一般的です。しかし、そのための料金が高いと感じた人の中には、自分で手続きをしたいという人もいるでしょう。任意整理を依頼する場合を例として、自分で手続きをした時と、依頼した時のメリット・デメリットの違いについてまとめたので、参考にしてください。
司法書士 | 弁護士 | 自分で行う | |
---|---|---|---|
時間 | ◎ | ◎ | × |
費用 | 〇 | × | ◎ |
対応金額の制限 | △ 140万円を超える借金には対応できない | ◎ 金額の制限なくできる | △ 特にないが、金額が増えると手間も増える |
取り立て・督促 | ◎ 依頼を受けた時点で受任通知を送付し、取り立てや督促が止まる | ◎ 依頼を受けた時点で受任通知を送付し、取り立てや督促が止まる | × 交渉が終わるまでは止まらない |
料金の高さが気になる人もいると思いますが、書類作成などの難しいところを代行してもらうことができます。書類に不備があると、手続に時間がかかるだけではなく申請を却下されてしまうこともあるので、書類を正しく作成できるというのは重要なことなのです。自分で行うことを考えている人もいるでしょうが、その場合はかなりの時間がかかってしまい、書類も何度も作り直すことになるでしょう。その上、経験不足のために成功率も決して高くはないでしょう。経験が豊富な専門家なら、気を付けるべきポイントも分かるので成功率も高うなるのです。料金以外のところも考慮したうえで、依頼するかどうかを判断しましょう。
債務整理の相談実績
では、実際に債務整理をした人の相談実績について、いくつか紹介します。
どのくらい借金を減らすことができたのか、確認してみましょう。
ケース⑴ 40代女性
・職業 パート
・借金総額 380万円
25年前からある借金が残ったままだった女性です。
15年前に結婚して、妊娠と旦那さまの転勤を機に仕事を辞められました。出産して1年ほどが経過してからは子どもを保育園に預け、パートに出るようになりました。
借金は、パートの収入の他、毎月家計をやりくりして返済を続けてきましたが、不足した時はまた借りて返済に回すということをしていたため、ほとんど減っていません。旦那さまには貯金をしていると言っていました。
しかし、徐々に無理が生じてきたため、債務整理をしようと当事務所においで下さいました。
お話しを聞いて、まず過払い金の調査をしました。
利用していたのは5社で、その内1社は5年前に完済していました。そこも含めて調査をすると、完済していた1社ともう一社では過払い金があることが分かりました。残りの3社は過払い金がなかったので、通常の任意整理として進めることになりました。
その結果、完済している所からは120万円の過払い金を回収でき、もう一社は50万円の借金が残っていたものの、それを完済した上で190万円の過払い金を回収できました。合計で310万円を回収できたのです。
残り3社は、合計で330万円の借金がありましたが、任意整理でそれを240万円まで減額できたので、回収した過払い金でそれを完済することができました。完済できた上に、70万円が手元に残ったのです。
ケース⑵ 50代男性
・職業 自営業
・借金総額 350万円
以前は会社に技術職として勤めていましたが、業績不振で会社が倒産したため、自営業になった男性です。借金のほとんどは、子どもの大学入学資金として借りたものです。
自営業になってから数年は順調でしたが、徐々に売り上げが悪くなってきたため、生活費や返済の補填として消費者金融やクレジットカードで借り入れをしていました。すぐに良くなると思っていた売り上げも、回復しないまま悪化しており、毎月の収入も12万円ほどになってしまいました。
このままでは返済ができなくなるため、当事務所にお越し下さいました。相談した結果、このままでは借金の返済ができなくなるため、自己破産の手続きを進めることにしました。
アパートで暮らしていて、車も8年前に購入したものなので資産価値はほとんどなく、同時廃止として手続きを進めることができました。無事に自己破産が認可され、借金は無くなりました。
まとめ
・債務整理には、様々な方法がある
・任意整理は、債権者と交渉して原則利息をカットしてもらう
・個人再生は、裁判所に申立て借金を大きく減額してもらう
・自己破産は、裁判所に申立て借金の返済を免責してもらう
・特定調停は、裁判所を通じて行う任意整理
・過払金請求は、今までの返済分で払いすぎている利息を計算し、余分を返還してもらう
・任意整理は最も利用者数が多いものの、正確な人数は把握できない
・個人再生は、年間で1万人前後が利用している
・自己破産は、年間5万人から10万人程、ピーク時には約25万人が利用している
・債務整理をするのは、30代~50代の人が多い
・債務整理は、ほとんどが認可されている
・債務整理の手続きを専門家に依頼すると、メリットがある
クレジットでの買い物や、軽い気持ちでキャッシングを重ねるうちに借金が知らない間に増えることは、だれにでもあることです。
支払いが無理かなと感じたら、身近な法律家である司法書士にまずは、ご相談ください。
あなたの早めの相談が問題解決へのきっかけになります。
一人で思い悩まずに、司法書士といっしょに問題解決に向けてスタートしましょう。
また、司法書士は、不動産登記や商業登記、簡易裁判所で扱う事件についての代理等をしていますので、借金問題以外の法律相談もしています。
弁護士では、敷居が高いと感じている方も、気軽にご相談ください。